近年、真夏の釣りや屋外作業などの暑さ対策グッズで注目を集めている「ファン付きウェア」と「ペルチェベスト」
数年前まではファン付きウェアが主流でしたが、近年はプレートで体を直接冷やすペルチェベストも人気を集めており、「どっちが涼しいの?」「結局どちらを買えばいい?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実際にインターネットで調べてみても、メーカーのスペックを比較しただけの記事が多く、「本当に暑い日に使ったらどうなのか」「釣りや屋外レジャーではどちらが快適なのか」といったリアルな使用感まで詳しく紹介している記事はあまり多くありません。
そこで今回は、真夏の釣りで実際にファン付きウェアとペルチェベストの両方を使用した僕が、それぞれの
- 冷却性能
- バッテリーの持ち
- 涼しさ
- 向いているシチュエーション
などを詳しく比較しました。
この記事では、ファン付きウェアとペルチェベストの違いを分かりやすく比較しながら、それぞれのメリット・デメリットや、おすすめな人の特徴、釣りで使う場合の注意点まで詳しく解説します。
ファン付きウェアとペルチェベストはどっちがおすすめ?【結論】

結論から言うと、状況によっても変わるのですがもし片方だけ買うなら
ファン付きウェアの方が満足度が高い
です。
それぞれの特徴を比較すると、以下のようになります。
| 比較項目 | ファン付きウェア | ペルチェベスト |
|---|---|---|
| 冷却性能 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 長時間の快適性 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| バッテリー持ち | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| 動きやすさ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 炎天下での冷たさ | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
| 価格 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
| 釣りとの相性 | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
ペルチェベストの方が冷却効果を有している分、高性能に見えるかもしれませんが、実際に使ってみるとそう単純ではありません。
例えばファン付きウェアは服の中に風を送り込み、汗が蒸発するときに発生する「気化熱」を利用して体を冷やす他、蒸れた空気を外に逃がす働きもあるので単純に風を送る以上の快適さがあります。
一方、ペルチェベストは冷却プレートで首や背中を直接冷やす仕組みで、スイッチを入れるとすぐに冷たさを感じられます。
ただペルチェベストは冷却できる範囲はプレート周辺に限られる他、長時間使うと体がプレートの冷たさに慣れてしまうため
「高いお金をかけて買ったのに涼しさを感じにくい」
という感想が多いのも事実。
実際のところは体がペルチェのプレートの冷たさに慣れているだけで、汗の量もへっていますし、翌日の疲れ方も変わってくるのですが、冷たさを実感しにくいのは大きなマイナスかなと思います。
一方、ファン付きウェアの風による清涼感はかなり快適ですし、高温の環境下で使用すると温風が運ばれてくるというデメリットはあるものの、対策の手段が他にあるので、どちらか一方だけ買うなら「ファン付きウェア」をオススメします。
記事の後半では実際に使って分かった「高温時でもファン付きウェアを快適に使う方法」も紹介しています!
ファン付きウェアがおすすめな人
- 35度以下で使うことが多い
- 蒸れを飛ばして汗を乾かし、肌をサラサラに保ちたい
- 清涼感重視の方
ペルチェベストがおすすめな人
- 35度以上の高温で使いことが多い
- プレートのひんやり感を感じたい
ファン付きウェアとペルチェベストの違い
ファン付きウェアとペルチェベストは、どちらも暑さ対策グッズとして人気ですが、体を冷やす仕組みはまったく異なります。
まずは、それぞれの仕組みや特徴を見ていきましょう。
ファン付きウェアの仕組み

ファン付きウェアは、小型ファンで外気を服の中へ送り込み、汗が蒸発するときに発生する気化熱を利用して体温を下げます。
簡単に言うと扇風機を持ち歩いているようなものです。

風自体に冷たさはないのですが、汗が蒸発する時の気化熱でひんやりして気持ちがいいです。
また風が服の中を循環することで蒸れやすい背中や脇、腕周りの蒸れた空気を飛ばせるので、同時に蒸れ対策もできるのがよいところ。
これはペルチェベストにはないメリットです。
ワークマン最新モデルのファン付きウェアのインプレや詳しいスペックについては下の記事で紹介しています。
ワークマンのファン付きウェア完全ガイド|初心者向けに選び方・必要なものを解説
一方で、例えば35℃を超えるような猛暑日では、ファンが取り込む空気自体が熱くなるというデメリットも。
風は感じるものの熱風が服の中を回るような状態になり、無風よりはマシなものの、むわっとした暑苦しさ感じるシーンがありました。
そのため、ファン付きウェアは真夏なら何でも快適というわけではなく、35度以下で快適に使える暑さ対策グッズと言えます。
ペルチェベストの仕組み

一方、ペルチェベストはペルチェ素子と呼ばれる電子冷却装置を利用し、首や背中などを直接冷やします。

ファン付きウェアのように風を送るのではなく、プレートそのものが冷たくなるため、スイッチを入れて数秒で冷却効果を感じられるのが特徴です。
ワークマンの最新モデルではプレート表面温度は氷点下まで下がり、35℃を超える炎天下でもしっかり冷たさを感じられました。

ファン付きウェアと違って、気温に左右されず体を冷やすことができます。
ワークマン最新モデルのペルチェベストの詳しいレビューについては、下の記事で詳しく紹介しています。
ワークマン ペルチェベストの口コミ・評判は?実際に釣りで使って分かったメリット・デメリット
ただしこのペルチェベスト、体が冷えた感覚に気づきにくいというデメリットがあり、初めて使う方だと「高いお金をかけたのに全然涼しくなかった」という感想を聞くことがちらほら。
僕も実際に長時間使ってみると、途中からプレートの冷たさに体が慣れてしまい、使い始めほどの強い冷却感は感じにくくなりました。
とはいえ冷たさに慣れても汗の量は明らかに減っており、体への負担が軽くなっていることは実感できました。
つまり「冷たく感じなくなった=効果がなくなった」というわけではありません。
ファン付きウェアとペルチェベストのメリット・デメリットを比較
ここまでの内容を踏まえ、ファン付きウェアとペルチェベストのメリット・デメリットを整理してみました。
| 比較項目 | ファン付きウェア | ペルチェベスト |
|---|---|---|
| メリット | 上半身全体が涼しい・蒸れにくい・バッテリーが長持ち | 35℃以上でも冷たい・体を直接冷やせる・汗の量が減る |
| デメリット | 35℃以上では熱風を取り込み涼しくない | 冷却範囲が狭い・バッテリー持ちが短い・冷たさを感じにくい |
冷却性能だけを見ると、35℃を超える猛暑日ではペルチェベストの方が暑さ対策に効果的です。
一方で、風による清涼感、バッテリー持ち、接触冷感インナーとの相性まで含めて考えると、ファン付きウェアの方が満足度は高いと感じました。
そのため、初めて暑さ対策グッズを購入するならファン付きウェア、35℃を超える猛暑日での使用が多いならペルチェベストという選び方が個人的にはおすすめです。
バッテリーの持ちと、重量比較

続いてバッテリー持ちと重量の比較について。
ともにバッテリーを使用するアイテムですが、一般的にはファン付きウェアの方がバッテリーの持ちがいいことが多いです。
というのもファン付きウェアはモーターを回転させて風を送るだけなのに対し、ペルチェベストは電気でプレートを冷やしているので、バッテリーの持ちも最大モードだと2-3時間しか持たないことが殆ど。
ワークマンの最新モデルのペルチェベストはプレートが7個、表面温度マイナス6度まで冷えるので、バッテリーの消費量が半端じゃなく、途中での交換を前提として標準でバッテリーが二つ付いているほど。

ファン付きウェアも当然、出力を上げればバッテリーの消費は激しいのですが、実用的な風量のモードだと8時間くらいは使えることが多いので、ペルチェベストよりもバッテリーの持ちはいい気がします。
釣りで使うならペルチェベスト、ファン付きウェア、どっち?
釣りのシーンでの使用でも、35度以下であればファン付きウェア、35度以上の猛暑ならペルチェベストというのは変わらず。
船釣り、おかっぱりの釣りがありますが、基本的には「日差しを遮るものがない」というのは同じ。

しかも水面の照り返しもありますし、ゴロタなんかは地面が温められて熱気が上がってくるんですよね。
特に
- ヘチ釣り
- タコ釣り
- タチウオの船釣り
- ボートロック
などなど、真夏の釣りは本当に暑いので、
7月上旬ごろまではファン付きウェア、本格的な夏に突入するとファンで送られてくる空気自体が熱いので、このような環境だとペルチェベストの方がありがたみを感じると思います。
実はファン付きウェアとペルチェベストは、一緒に使うのが一番涼しい!
ここまでファン付きウェアとペルチェベストのどちらがいいか、というところで話を進めてきましたが、実は「ペルチェベストとファン付きウェアは一緒に使うのが一番涼しい」です。
着用方法は簡単で、ペルチェベストの上からファン付きウェアを着るだけ。

ファン付きウェアとペルチェベストはそれぞれ冷却方式が違うのですが、これらを組み合わせることで
ペルチェベストで冷やした冷気を、ファン付きウェアの風でウェアの中を循環させる
という、ウェアの中でエアコン状態を作り出すことができます。
実際に34度の気温の中で試してみたのですが、ファン付きウェア単体では熱風が吹いて暑苦しく、ペルチェベストだけでは冷たさを感じにくいような日でも

冷たい空気がウェアの中を循環してくれるので、真夏の屋外でも快適でした!
ペルチェベストとファン付きウェアを両方揃えると、それぞれ2-3万円くらいするので5-6万円ほどかかってしまうというデメリットがあるのですが、本気で暑さ対策をしたいならペルチェとファン付きウェアの組みあわせが一番だと思います。
ファン付きウェアを高温時でも快適に着る裏技
ペルチェベストとファン付きウェア、どちらか片方だけ買うならファン付きウェアと記載したのですが、その理由がここ。
実はファン付きウェアには高温時にも快適に着られる裏技があるのです。
それが接触冷感のTシャツを濡らしてから着用すること。

そもそも接触冷感のTシャツは、熱伝導率の高さで肌の熱を奪って素早く外に逃がすという仕組みなのですが

肌の熱を奪う効果に加え、気過冷却の効果が風で促進されるので、生地が濡れている間は常にひんやりして気持ちがいいんです。
しかも真夏に試してみても、ひんやり感は1時間くらいは持続するので、ペルチェベストと併用した時に近い状況を作り出すことができます。
接触冷感のTシャツで個人的にオススメなのが、同じくワークマンのXShelter暑熱β半袖Tシャツ。

こちらのTシャツは気化冷却の効果が非常に高くて、実験では水に濡らすと表面温度が11度が下がるとの結果も出ており、実際に濡らして着用すると本当に気持ちいいです!
XShelter暑熱β半袖Tシャツの詳しいインプレについては下の記事で紹介しています。
ワークマン エックスシェルター暑熱β半袖Tシャツレビュー|1500円で冷感・遮熱・通気性に優れた夏用Tシャツ
水筒などに水を入れて持ち歩けば、シャツが乾いた時に濡らして使えるので、ペルチェベストを持っていない方にはぜひ試してみてほしいです。
まとめ
ファン付きウェアとペルチェベストを実際に使って比較した結果、僕のの結論をまとめてみました!
| 迷ったら… | おすすめ |
|---|---|
| 1着だけ買うなら | ファン付きウェア |
| 35℃以上で使うなら | ペルチェベスト |
| コスパ重視 | ファン付きウェア |
| 冷却性能重視 | ペルチェベスト |
| 最強構成 | ペルチェ+ファン付きウェア |
- 片方だけ買うならファン付きウェア
- 35℃以上ならペルチェベストの冷却性能が優秀
- 接触冷感Tシャツを濡らせばファン付きウェアはさらに快適
- 予算があるなら両方使うのが最強
真夏の暑さ対策グッズとしては、ペルチェベストの冷却性能は確かに魅力です。
しかし、使えるシーンの多さやバッテリー持ち、価格まで考えると、初めて購入するならファン付きウェアの方が満足度は高いでしょう。
一方で、35℃を超える猛暑日が多い地域や、炎天下で長時間作業する機会が多い方は、ペルチェベストを選ぶ価値も十分あります。
ご自身が使用する気温や環境に合わせて、最適な一着を選んでみてください!
気になる方はワークマンのファン付きウェアとペルチェベストの個別のインプレ記事についても併せてご覧ください。
ワークマンのファン付きウェア完全ガイド|初心者向けに選び方・必要なものを解説
ワークマン ペルチェベストの口コミ・評判は?実際に釣りで使って分かったメリット・デメリット
よくある質問(FAQ)
よくある質問をまとめてみました!
ファン付きウェアとペルチェベストはどっちが涼しいですか?
→冷却性能だけを比較すると、35℃を超える猛暑日ではペルチェベストの方が涼しく感じます。一方、35℃以下ではファン付きウェアの方が全身に風が循環するため快適です。僕のおすすめは、35℃を目安に使い分ける方法です。
ファン付きウェアは35℃以上でも効果がありますか?
→効果はありますが、外気温が高くなるほど取り込む空気も熱くなるため、涼しさは弱くなります。ただし、接触冷感インナーを濡らして着用すると気化冷却が促進され、体感温度を大きく下げることができます。
ペルチェベストは本当に涼しいですか?
→はい。スイッチを入れると数秒で冷却プレートが冷たくなり、首や背中を直接冷やせます。特に35℃以上の猛暑ではファン付きウェアより高い冷却性能を感じました。ただし、長時間使用すると体が冷たさに慣れやすい点には注意が必要です。
ペルチェベストは長時間使っても効果がありますか?
→冷たさは徐々に感じにくくなりますが、効果がなくなるわけではありません。実際には汗の量が減り、暑さによる疲労も軽減されました。そのため、体感と冷却効果は必ずしも一致しません。
ファン付きウェアとペルチェベストは一緒に使えますか?
→使用できます。実際に試したところ、ペルチェベストで冷やされた空気をファン付きウェアが服の中に循環させるため、単体で使うより快適でした。予算に余裕があるなら、この組み合わせが最もおすすめです。
釣りで使うならファン付きウェアとペルチェベストはどっちがおすすめですか?
→最高気温35℃以下ならファン付きウェア、35℃以上ならペルチェベストがおすすめです。船釣りや堤防釣りのように日差しを遮るものが少ない環境では、この違いを特に感じました。
接触冷感Tシャツとファン付きウェアを組み合わせると涼しくなりますか?
→はい。接触冷感Tシャツを濡らしてからファン付きウェアを着用すると、気化冷却によってひんやり感が長時間続きます。個人的には、ペルチェベストに近い快適さを得られました。
ファン付きウェアとペルチェベストはどちらを先に買うべきですか?
→初めて暑さ対策グッズを購入するなら、ファン付きウェアがおすすめです。気温35℃以下で快適に使える日が多く、バッテリー持ちも良いため満足度が高いでしょう。一方、35℃を超える猛暑日で使うことが多い方は、ペルチェベストを優先しても良いと思います。
ファン付きウェアと空調服は違いますか?
→ 「空調服」は株式会社セフト研究所・株式会社空調服の登録商標であり、一般的にはファン付きウェア全般を指して使われることもあります。本記事では、ファンで風を送るウェア全般を「ファン付きウェア」として紹介しています。
ペルチェベストは熱中症対策になりますか?
→ ペルチェベストは体を冷やすことで暑さによる負担を軽減できますが、熱中症を完全に防げるわけではありません。こまめな水分補給や休憩、日陰で体を休めることも重要です。
