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ブラックバスといえば水質の悪いところにも生息できるせいか、食材としては「臭い、汚い、まずい」といったイメージの悪い魚ですよね?
なるフィッシュでは何度かブラックバスを食べる記事を取り扱っていて、実は世間のイメージと違って本来は美味しい魚であると紹介しているのですが、下処理の方法などの「ブラックバスを美味しく食べる為のポイント」を知っておく必要があるのも事実。
この美味しく食べる為のポイントを外すと、調理した時に臭みを感じてしまう事があります。
そこで今回は、ブラックバスを美味しく食べる為の下処理の方法や、調理の際の注意点などについて紹介します!
ブラックバスを美味しく食べる為の下処理方法や、調理の際の注意点
ブラックバスを持ち帰る前に必ず知っておくべきこと
ブラックバスを持ち帰って食べる際に必ず知っていて欲しいのが、ブラックバスは特定指定外来生物に指定されているので生きたままの持ち運びが禁止されているということ。
もし生きたまま持ち運ぶと、個人の場合は懲役3年または300万円以下の罰金といった刑罰が発生します。
なのでブラックバスを持ち帰って食べる際には、必ずその場で締めてから持ち帰るようにしましょう。
魚を締める方法はいくつかありますが、魚の目と側線を結ぶ線上にエラブタの内側の線があるので、そこをナイフなどでひと突きしてグリグリとかき回すと締めることができます。
臭みのない個体を見極める
まずは食材となるブラックバスの調達ですが、なるべく臭みのない個体を選ぶことが重要です。
ブラックバスが不味いと言われる理由はほぼ100%臭みが原因なのですが、この臭みは下処理でどうにもならない個体がいるので、食べる前の段階で臭みのない個体を見極める必要があります。
臭みのない個体を見分けるポイントは以下の3つです。
①バスを釣ったところの水質
②釣り上げた時のケミカル臭の有無
③魚のサイズ
まず水質についてですが、魚の味は魚の育った場所の影響を色濃く受けます。
なのでブラックバスの場合も水がクリアなところの方が、泥っぽくて濁ったところよりも美味しいことが多いです。
続いて釣り上げた時のケミカル臭について。
魚に顔を近づけて臭いを嗅いだ時に工場のような臭いがする個体がいますが、これは僕の経験上、高確率で臭くてとても食べられないことが多いです。
これはバスだけでなくシーバスやクロダイでもよくあるのですが、生活排水の流れ込む河川や海で釣った際によく遭遇します。
逆に水質の良くない場所で釣れたとしても、体表からケミカル臭がしなければ臭みがなく美味しいこともあります。
また「体の色が黒っぽいと臭い」という話も聞いたことがありますが、個人的には体色の濃い個体を食べても臭くなかった経験も多いので、臭いをチェックした方が精度は高いと思います。
最後にサイズについてですが、傾向としては大型の個体ほど臭みをため込みやすいです。
そのためブラックバスであれば、35cmを超えると水質の良い場所でも臭みのある個体の割合が増える気がするので、美味しく食べるなら35cm以下の個体が理想的です。
上記のポイントをまとめると、「釣れたところの水質がよく」「釣りあげた時にケミカル臭がしない」「35cm以下の個体」を選んで持ち帰ると美味しく食べられることが多いと思います。
臭みのある部位と下処理の方法
臭みのない個体を選んだとしても、下処理の方法を間違えると食べた時に臭みを感じることがあります。
そこでブラックバスで臭みを感じやすい部位と、その下処理方法についてまとめてみました。
血液
血液はバスのみならず、他の魚でも傷んだり食味が悪くなる原因となります。
持ち帰る前にしっかり血抜きをすることで、身の中の血を抜いて食べた時の生臭さを軽減することができます。
血抜きの方法ですが、上で紹介した脳締めをした後に、体側から数えて2枚目のエラの部分をナイフやハサミなどで切断すると体の血を抜くことができます。
その後は頭を下にして、水を張ったバケツの中でバスを振りましょう。
ぬめり
バスの体表のヌメリは淡水魚特有のクセのある臭いで、これが身に移る臭みを感じる原因になります。
ヌメリをケアする方法は塩で揉んで落とす方法が一般的ですが、実はもっといい方法がありまして
このように体表にお酢をかけて揉むと、簡単にヌメリを落とすことができます!
塩で落とす時よりも短時間で、しかも少量のお酢で落とすことができるので非常に便利です。
またお酢の消臭効果でバスの臭いを軽減させることもできる、まさにバスの下処理にうってつけの方法です。
内臓
内臓の臭いも身に移ると食味が悪くなる原因の一つ。
なので持ち帰ってから時間を置かずに、内臓を取り出しましょう。
内臓を取り出すときは、鱗を落としてから肛門に包丁の刃を入れて、顎の方に向かって割くとやりやすいです。
皮
ブラックバスは皮の部分にも臭いをため込みやすいもの。
気になる方は調理の際に他の魚と同様に、三枚におろした後に皮を剥いでしまうとよいでしょう。
ちなみにブラックバスの皮を剥ぐ方法ですが
背中とお腹側に包丁で軽く切れ込みを入れれば
カワハギの皮のようにきれいで簡単にはがすことができます。
ただし皮にも旨味があるので、釣れたところの水質が良い場合などは残す場合もあります。
脇腹
脇腹の部分は脂がたっぷり乗っているのですが、脂の部分には臭みもため込まれやすいもの。
三枚におろした後に脇腹の部分も一緒にそぎ落としてしまうか、塩焼きなどにした場合は脇腹の部分を避けるようにして食べるとよいでしょう。
オススメの調理法
上記のポイントを踏まえた上で、僕の経験からブラックバスを美味しく食べられるオススメの調理法を2つ紹介します!
臭みを消すならフィッシュ&チップス
初めてブラックバスを食べるという方にぜひオススメしたいのがフィッシュ&チップス!
フィッシュ&チップスはブラックバスの持つ素材の良さを損なわず、かつ臭みをかなりのレベルで軽減できる素晴らしい調理法です。
揚げ物は臭みの気になる魚を調理するのにぴったりの調理法で、多少の臭みがあっても高温で揚げてしまえば気にならなくなります。
またサクサクとした歯触りの良い衣と白身魚特有の淡白でありながら力強い旨味は、タルタルソースとの相性が抜群です!
個人的には身がふわふわとしたラージマウスバスの方がフィッシュ&チップスには向いていると思います。
素材の味を楽しむなら塩焼き
素材の味を楽しみたいという方には、やはり塩焼きがオススメです!
下処理をしっかりしたブラックバスに塩を振って焼くだけと非常にシンプルな調理法ですが、ブラックバス本来の味を楽しむならこれが一番。
ブラックバスはスズキやマダイと同じスズキ目の魚というだけあって味もよく似ており、口に入れると上品で力強い白身魚特有の旨味が口いっぱいに広がります。
恐らく目隠しをして食べたら、多くの人が鯛と間違えてしまうのではないでしょうか。
個人的には白身魚としての旨さはスズキよりも上ではないかと思っているほどです。
ちなみに塩焼きで食べる場合は、同じブラックバスでも身の質が締まっているスモールマウスバスがオススメです。
ただし油で揚げる場合よりも臭みを軽減する効果は薄いので、塩焼きにする場合は水質の良いところで釣れたバスを選ぶようにしましょう。
今回はブラックバスを美味しく食べる時の注意点や、下処理の方法について紹介しました!
ラージマウスバスとスモールマウスバスの味の違いについては下の記事で紹介しているので、興味がある方はこちらも併せてご覧ください。