PEにシュ!で本当に飛距離は伸びる?実際に測定した結果

アイテム紹介

言わずと知れたVARIVASのロングセラー商品である「PEにシュッ!

ラインコーティングスプレーの金字塔とも呼べる存在で、ラインの滑りが良くなることから飛距離が伸びると言われていますが、愛用者は多くても実際に飛距離を測定したことのある方は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は、そんなVARIVASのPEにシュッ!で飛距離がアップするのか、実際に試してみました。

PEにシュ!で本当に飛距離は伸びる?実際に測定した結果

VARIVASのPEにシュッ!の概要

VARIVASの有名商品PEにシュッ!の画像
VARIVASのPEにシュッ!ノンガスタイプ50mlの概要

値段:964円(税込)
成分:水、シリコン系潤滑剤

こちらが今回使用するVARIVASPEにシュッ!です。

VARIVAS PEにシュッ!
バリバス(VARIVAS)
発売20年以上の超ロングセラー商品

今でこそたくさんのラインコーティングスプレーがある中、20年以上も前から発売されている超ロングセラー商品で、他のスプレーは知らなくてもPEにシュッ!は知っているという方も少なくないのではないでしょうか?

ちなみに使い方は簡単で、このように乾いたラインにスプレーをシュッとするだけ。

表面だけでなく内部までしっかり浸透させることが重要で、塗布した後に乾燥させると効果が持続するようです。

商品としてはラインの滑りを良くする潤滑剤で、滑りが良くなることにより

  • ルアーや仕掛けの飛距離アップ
  • ライントラブルの解消
  • ラインメンテナンスにも快適

との記載がありました。

なんとなく理屈はわかるのですが、実際のところ「本当に飛距離は伸びるの?」とか、愛用している方でも「一体どれくらい飛距離が伸びてるんだろう?」と疑問を持つのも当然ですよね。

果たしてこれで本当に飛距離はアップするのでしょうか?

実際に試してみた

それでは実際にPEにシュッ!でどれだけ飛距離が伸びるのか、飛距離を測定していきたいと思います。

今回はスピニングタックルでの実験で、条件を揃えるために同じラインを巻いたスプールを二つ用意しました。

条件を揃えるために同じラインを巻いたスプールを二つ用意

片方にはPEにシュッをしっかり浸透させ、乾燥させた後に使用します。

PEにシュッ!をスプレーに吹き付け、浸透させたあとに乾燥させる

またルアーの重さごとに効果に差がある場合も想定して、重さの異なるルアーを4種類用意しました。

上から

  • 3gのワーム
  • 7gのポッパー
  • 28gのメタルジグ
  • 20gのミノー

の4種類で、ルアーの種類もバラけさせています。

ロッドについてはそれぞれのルアーをキャストしやすいように

9ftのシーバスロッドと、7ftのライトゲーム用ロッドを用意しています。

こちらの条件で、ルアーを各10回ずつキャストしてみました!

28gのメタルジグの場合

まずは28gのメタルジグからキャストしていきます。

PEにシュッ!なしの場合

まずは、PEにシュッなしの場合からキャストしていきます。

飛距離はスケールを使って測定していきます。

さて、PEにシュッ!なしの場合のメタルジグ28gの飛距離は

50mでした。

比較対象がないので現時点では何とも言えませんが、こちらの数値を基準に比較していきます。

残りの9投も同じ条件でキャストして、その結果を表にまとめたものがこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
28gなし5050505549645857495052.4m

最大64m、最小49mとなったのですが、今回は風が飛距離に影響を与えやすいことや、母数がある程度多いことから最大・最小値を省いて計算するトリム平均を採用してみました。

その結果は52.4mです。

さて、PEにシュッ!を使った場合はこの結果を上回れるのでしょうか?

PEにシュッ!ありの場合

続いてPEにシュッ!ありの場合について。

先ほどと基本的な条件は同じで、PEにシュッを使ったスプールに交換して実験します。

それではキャストしてみると

57mでした!

まだ1投だけなので効果はわかりませんが、キャストした際のガイドを抜ける音が少し控えめになっているような気がしており、効果がありそうな気がします…!

続く9投もキャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
28gなし5050505549645857495052.4m
28gあり5758595660536057565457.1m

こちらも最大・最小を省いたトリム平均で計算してみたのですが、結果は52.4m→57.1mということで、飛距離が1投あたり4.7mほどアップしたという計算に!

ちなみにAmazonのPEにシュッ!の商品ページでも平均飛距離が9%アップするとのことでしたが、今回の結果でも計算してみると偶然ですが9%アップしており、この結果はかなり信憑性がありそうな気がします…!

20gの場合

28gの場合は飛距離がアップしましたが、ではルアーの重さが軽くなると効果に差が出るのかチェックしていきます。

今回は少し軽い20gで、しかもメタルジグよりも空気抵抗の大きいミノーをチョイスしてみました。

PEにシュッなしの場合

慣れによって飛距離が伸びる可能性も考慮し、実際はPEにシュッ!ありの場合から測定したのですが、わかりやすさを重視してPEにシュッ!なしの結果から掲載します。(今後もPEにシュッなし→ありの順で記載してますが、キャストは交互に先攻後攻を入れ替えています)

ではキャストしてみると

先ほどのミノーよりも、心なしかガイドの干渉がより気になる気がします。

PEにシュッ!なしで20gのミノーを10回キャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
20gなし3643454247504436334242.0m

こちらも最大、最小を省いた平均値を計算すると42.0mとなりました。

先ほどのミノーに比べて軽く、空気抵抗も大きいので当たり前ですが飛距離が落ちる結果に。

ではPEにシュッ!を使った場合、飛距離はどうなるのでしょうか?

PEにシュッ!ありの場合

続いて20gのミノーでPEにシュッありの場合を測定していきます。

先ほどとスプールのみを変えてキャストすると

PEにシュッ!なしの場合に比べて明らかにガイドの干渉が少ないように感じます!

もしかしたら軽いルアーの方がガイドの抵抗を受けやすいといったことがあるのかもしれません。

気になる飛距離は

45mでした!

PEにシュッ!なしの結果が42mだっただけに、これは期待できそうです。

では10回キャストした結果を表にまとめてみました。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
20gなし3643454247504436334242.0m
20gあり4546454748484847464346.5m

結果を比較したところ、PEにシュッありの場合は今回も42.0→46.5mと飛距離がアップするという結果に!

これは凄すぎる…

PEにシュッがない場合は30m台の飛距離もいくつかある中で、PEにシュッ!ありの場合は安定して40m飛んでいる結果となっています。

1投あたり4.5mアップし、割合にして11%ということで、28gの場合と比べてわずかにアップ率が上がっているように思えました。

7gの場合

PEにシュッ!なしの場合

ここまで20g以上のルアーでは「PEにシュッ!ありの方が飛距離がアップする」という結果となりましたが、では軽量ルアーでは飛距離に差は出るのでしょうか?

PEにシュッ!なしの場合

ここからはリールはそのままで、ロッドをライトゲーム用のものに変えて実験を行います。

では7gのポッパーをキャストしてみると

飛距離は21mでした。

10回キャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
7gなし2126222426253028232825.3m

PEにシュッ!なしということで、体感的にもいつもの飛距離と変わらない感じです。

PEにシュッ!ありの場合

続いてPEにシュッ!ありの場合を測定していきます。

そもそも20mちょっとしか飛ばないルアーなので、そこまでさは出ないだろうなと思ってキャストしてみると

「あれ、なんかいつもより飛ぶぞ!?」

飛距離を測定してみると

結果は31m

1投目から先ほどのベストの飛距離を更新してきました!

その後もキャストを続け、10投キャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
7gなし2126222426253028232825.3m
7gあり3130303229303031322930.4m

先ほどの25.3mに比べて30.4mと、飛距離が明らかにアップしています。

1投あたりの差が5.1mで、飛距離のアップ率は約20%

たった5mと思う人もいるかもしれませんが、接近戦での5mは一つ先のかけあがりや障害物を狙える可能性があるので決して無視できる差ではありません。

20g以上のルアーだけでなく、軽量ルアーでも十分に飛距離の差が出ていると言えそうです。

3gの場合

最後に3gのワームをキャストしていきます。

ここまで全ての重さのルアーで飛距離が伸びるという結果が出たので、恐らくワームに関しても飛距離が伸びるはず!

ではその飛距離はどの程度変わるのでしょうか?

PEにシュッ!なしの場合

まずはPEにシュッ!なしの場合について。

ではいつも通り、キャストしてみると

結果は20mでした。

10投キャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
3gなし2020181919182019201619.1m

3gのルアーということでやはり超接近戦なのですが、さすがにここまで近距離だと飛距離に差が出ないのでは?と不安になってきました。

PEにシュッ!ありの場合

最後にPEにシュッ!ありの場合について。

これが最後の10投ということで、気を引き締めてキャストしてみると

飛距離は22mでした。

ガイド抜けは気持ち、先ほどよりも少し良い気もしますが、飛距離にはあまり反映されていないイメージ。

では残りの9投もキャストし、10回キャストした結果がこちら。

重さ1投目2投目3投目4投目5投目6投目7投目8投目9投目10投目トリム平均
3gなし2020181919182019201619.1m
3gあり2221202221222122222321.6m

飛距離は19.1m→21.6mと、距離のアップ率は約13%と、これで全種類のルアーで飛距離のアップを達成するという結果に!

ただし最後の3gのワームに関しては若干、手放しでは喜べない気がしており、懸念していた通りもとの飛距離が20m程度ということで、飛距離の差が2.5mしかないのです。

ワームの釣りであれば2.5m伸びればネチネチ誘うのでバイトチャンスは増えるものの、釣果に差が出るとはいいがたい差であるのも事実。

もっとラインを細くしてロッドも専用のものに変えればもっと差が出るのかもしれませんが、あまりに軽すぎると飛距離の面での恩恵は小さいのではないかと感じました。

まとめ

最後に、実験の結果のダイジェストを表にまとめてみました。

重さPEにシュッなしPEにシュッなしアップ率
28g52.457.14.8m9%
20g42.046.54.5m11%
7g25.330.45.1m20%
3g19.121.62.5m13%

結論は先ほども記載した通り、全ての重さで飛距離がアップするという結果に!

ただその中でも詳しく見てみると

  • 最も飛距離アップ率の小さい28gでも9%以上アップしているため、平均飛距離9%という数字はかなり信憑性がある
  • アップ率が最も高かったのは7gのポッパーで20%の飛距離アップに成功
  • 元の飛距離が小さいと、絶対的な飛距離の差は小さい

ということが分かりました。

個人的にはサーフなどの遠投を求められる釣りでしかあまり意味がないと思い込んでいたので、おかっぱりのシーバスやチニング、バス釣りでも使う意味が十分あることがわかり大収穫でした。

今回はVARIVASのPEにシュッ!で飛距離は本当に伸びるのかについての実験について紹介しました。

手軽に飛距離がアップするというアイテムということで十分使う意味がありますし、ガイドへの干渉が小さいということでラインの摩耗も軽減できるため、気になる方はぜひ使ってみてはいかがでしょうか?

VARIVAS PEにシュッ!
バリバス(VARIVAS)
発売20年以上の超ロングセラー商品
この記事を書いた人

SNS総フォロワー数4万人の釣り情報メディア「釣りの知恵袋」なるフィッシュの管理人で、Yahoo!ニュースエキスパートとしてYahoo!ニュース等で釣りに関する情報を発信するWEBライター。
2020年から釣りに関するアイテムや情報の情報を発信し、今までに得た釣りのノウハウや、1,000種類以上の釣具を試してきた経験から釣りに役立つ情報を皆様にお届けします。

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