21ナスキー改造 ハンドルノブ&ラインローラーベアリング追加

メンテナンス

釣りに便利なアイテムや情報を紹介している「釣りの知恵袋」なるフィッシュです!

以前、「モデルチェンジによってアンダー1万円とは思えない機能を備え、コスパ抜群になった」と紹介した21ナスキー。

もはや何も手を加えなくても1万円以下とは思えないほどの巻き心地の滑らかさと、高級感のある見た目はもはや中級リールそのものです!

そのままでも十分使えるレベルなのですが、ところどころ細かくチェックしていくとベアリングがプラスチックのパーツで代用されており、正直なところワンランク上のリールと比べると見劣りする印象があります。

21ナスキーでベアリングに代用されるプラスチックのパーツ

例えばこのハンドルノブに使用されているプラスチックのパーツ。

上位機種に比べて価格を抑えるためなのでしょうが、こちらのパーツのせいでどうしても回転性が上位機種に比べて低下してしまいます。

ベアリングと代替部品

またラインローラーという糸の放出を滑らかにしてくれるパーツもベアリングではなく安価なパーツが使用されているのですが、パーツ自体に回転する機能がなくなんだか不安な印象があります。

そこで今回は、そんな21ナスキーの使い心地をアップさせるためのカスタムとして、ベアリング追加方法について紹介したいと思います!

今回紹介するのは、ハンドルノブのベアリング追加ラインローラーのベアリング追加です。

(注意)改造するとメーカーの保証が受けられなくなるのでご注意ください

21ナスキー ハンドルノブベアリング追加

用意するもの

まずはハンドルノブのベアリングから追加していきます。

必須で用意するものは社外品のベアリングです。

ベアリングであればどんなものでもよいかというとそうでもなく、サイズがしっかりあったものを使用する必要があります。

ベアリングのサイズを調べる時は実際にベアリングを取り外してメジャーなどで測っても良いのですが、自信がない方はネット上にもっと詳しい方がいるはずなので、その方が改造で使用した部品がどのサイズなのかをチェックすると失敗が減ると思います。

今回は自分でサイズを測ってみましたが、念のためネットで同じ改造をしている方を見かけたのでその方のパーツを参考にして、エヌエムビーのミニチュアベアリング(内径4mm×外径7mm×幅2.5mm)のものを使用しました。

2個入りで611円です。

購入したものにはもともとグリスが使用してあったのですが、そのままだと粘度が高く回転があまり軽くない印象を受けます。こちらの改造に興味がある方は回転性を求めているのかと思いますので、付属のものは洗い流してしまってオイルも用意するとよいと思います。

オイルは普段使用しているものでもよいのですが、僕が使用しているのはGLITCH OILです。

GLITCH OILは1つ3,000円弱と決して安価ではないのですが、回転性が恐ろしく上がったり防錆性を兼ね備えていたりと非常に釣りが快適になるのでオススメです。

GLITCH OILは回転性重視のものや防錆性のあるもの、超高粘土でグリス代わりに使えるものなど、色んな種類があるので、自分の目的に合ったものを使用してください。

今回使用するものは”ハイスペックランバイクオイル”という種類です。

またリールを分解するためにドライバーを用意します。

ドライバーに関しては特別なものでなくても良いので、今回は100均で購入したものを使用しています。

そのほか、オイルを塗り替える方はパーツクリーナーを用意します。

パーツクリーナーは古くなったグリスやオイルをきれいに取り去る時の必需品です。

パーツクリーナー

専用のものである必要はなく、僕はホームセンターで300円程度で購入したものを使用しています。

容量も多く、他にも釣りには便利な用途があるので1本持っておくと良いでしょう。

ハンドルノブを外す

早速手順の紹介です。

まずはハンドルノブのキャップを外し、ドライバーでネジを外します。

ハンドルノブのキャップは外すのが難しいので、ゴムとプラスチックのパーツの間にマイナスドライバーを差し込むようにして外すとうまく外れると思います。

パーツを外す際は、細かくてなくしやすいので注意しましょう。

ハンドルノブのキャップを外す

続いてハンドルノブと、プラスチックのパーツを外します。

21ナスキーにはハンドルノブに標準装備で1つのベアリングと1つのプラスチックのパーツが使用されているので、プラスチックのパーツをベアリングに取り替えます。

ベアリングのグリスを落とす

こちらの作業は必須ではないので、そのままのグリスを使用する方は次の項目に飛ばしてください。

ベアリング

ベアリングは基本的に2層構造になっているので、針などを使用してカバーを外します。

針を使用する際は危険なので、けがをしないよう注意してください。

ベアリングのカバーは非常に醜いのですが「C」の字になっているので、うまく針先をひっかけて外しましょう。

ベアリングのカバーを外したら、パーツを洗浄します。

稀に「C」の字になっておらず、カバーを外せないタイプのベアリングもあるので、その時はカバーを無理に外さずにそのままパーツクリーナーで洗浄します。

ベアリングを小さな容器に入れてスプレーを噴出しグリスを洗い流します。

その後、ベアリングの中身が乾くまでしっかり乾かしましょう。

その後、オイルを1滴垂らします。

オイルを垂らしたら何度か慣らして回転させます。

慣らして回転させたいときは、実際にハンドルノブの軸に差し込んでみて回してみるといいでしょう。

オイルが馴染んでくると、この時点で「シャーッ!」と回ってくれます。

オイルがベアリングに馴染んできたら、分解前の形に組み上げます。

ベアリングを追加

ベアリングの洗浄&オイルの塗布が終わったら、いざ組み立てます。

プラスチックのパーツが使用されていた個所にベアリングを使用し、リールを分解の時と逆の手順で組み替えていきます。

分解したリールの組み立て

パーツの組み換えが終わったら、ハンドルを何度も回転させてオイルをなじませて完成です!

ベアリングにオイルがなじんでくると、ベアリングの追加前と比べて格段に回転性が向上し、指でハンドルを弾くと数秒クルクルと勢いよく回るようになります。

これがまた気持ちがよくて、うまく馴染むといつまでも指で弾いてクルクルと回転させてしまうんです。

手を加えたリールの巻き心地が改善すると本当に楽しくて、ただリールを巻いているだけなのにニヤニヤが止まらなくなります。

21ナスキー ラインローラーベアリング追加

ラインローラーの役割

続いてラインローラーのベアリング追加です。

改造の手順の前に、まずはラインローラーの役割から解説します。

ラインローラー

ラインローラーとは上の画像の赤枠で囲った部分で、スピニングリールで糸を巻き取る時とドラグで放出する時に回転する部分のことです。

このラインローラーがスムーズに回転することで、巻取りがスムーズになったり、ドラグが機能した際の糸の放出がスムーズになって魚とのやり取りがしやすくなります。

上位機種のリールではこのラインローラーに回転性の良いベアリングが使用されているのですが、21ナスキーはベアリングではなく回転性の低い代替部品が使用されています。

ベアリングと代替部品

左が21ナスキーの代替部品で、右が回転性の高いベアリングです。

21ナスキーにも社外品のベアリングを取り付けることで、ラインローラーの回転性を高めることができます。

用意するもの

香川塩ビ工業ベアリング

用意するものはベアリングとワッシャーなどの部品です。

個別に用意するのが大変なので、今回は改造用のセットになっているものを購入しました。

あとは手持ちのドライバーなどがあれば大丈夫です。

ベアリングのグリスを落とす

こちらも先ほどと同様、純正のグリスを使用する場合は不要な項目です。

ベアリングの回転性をさらに高めたいという方は、社外品のオイルを使用しましょう。

ラインローラーは海水を吸ったラインが直接当たる部品なので、防錆性を備えたオイルを使用するとよいと思います。

僕は先ほども使用した”ハイスペックランバイクオイル”を使いました。

ベアリングの「C字」になっている部分に針を差し込んでカバーを外し、ベアリングにオイルを注してなじませてから次の工程に進みます。

ドライバーでラインローラーのネジを外す

まずはラインローラーのネジをドライバーを使って外します。

ネジは小さくてなくしやすいので、なくさないようにこちらも注意しながら作業しましょう。

その後、ラインローラ内部の部品を順番通りに並べて外します。

部品は流用するものがあるので、なくさないように注意しましょう。

新しい部品を組み替える

続いて購入した部品と新しい部品を順番通りに組み替えます。

実際に組み替えた画像は以下の通りです。

画像だけだとどれがどの部品かわかりにくくて不安になるかもしれませんが、心配はご無用です。

今回僕が購入した香川塩ビ工業の商品だと、楽天の商品ページに下のような画像で丁寧に解説してくれているので、解説画像の通りに並べ替えるだけです。

ベアリング組み立て手順

画像のように並べ替えたら、実際に組み替えていきましょう。

画像のように組み上げたら、ベアリング部分の部品は完成です。

ラインローラーに挿入する

組み上げた部品をラインローラーに挿入したら、ネジで固定して改造は完成です!

パーツを組み上げた後に、ラインローラーに糸を通してドラグを出していただくとわかるのですが、改造前はぎこちなかったラインローラーの回転が、見違えるように改善されています!

純正のぎこちなさを知っているからこそ、ドラグをジジーッと出している時に滑らかに回るラインローラーを見てはニヤニヤしてしまいます。

改造後の21ナスキー

改造前のナスキーでも70cmのシーバスを無事にランディングできているので問題ないとは思いますが、さらに滑らかに回転するようになったラインローラーなら、さらに大きな魚がかかっても安心してやり取りができそうですね!

ベアリングを追加してみた感想

ラインローラーとハンドルノブにベアリングを追加してカスタムした感想ですが、結論から言うと「ラインローラーのおかげで飛距離が2倍に伸びた」といったことや、「ハンドルノブのベアリングを追加したことで恐ろしく巻き心地が軽くなった」ということは言えないかもしれません。

ですが、自分でカスタムしたリールを使うことでリールに対する愛着は間違いなく芽生えますし、小さな変化であっても自分の道具に満足して使えるようになったり、魚が釣れなくてもリールを巻いているだけで楽しい気分になれたりと、機能面以外での効果もあると思っています。

リールの巻き心地や飛距離の性能についてはボトルネックになっているパーツが足を引っ張っていることが多く、もしベアリングが原因で巻き心地が重くなっているのであれば改善します。

ですがベアリング以外の部分で巻き心地が重くなっているケースもあるので、そんな時はそれ以外のパーツの改造をする…といったようにリールの改造は終わりのない沼のような趣味です。

さすがにボディやパーツが違うので上位機種と同じ巻き心地とまではいきませんが、標準の21ナスキーよりも使い心地がさらに良くなりリトリーブするだけでも楽しくなるので、気になる方は試してみてください!

この記事を書いた人
なるフィッシュ

SNS総フォロワー数4万人の釣り情報メディア「釣りの知恵袋」なるフィッシュの管理人で、Yahoo!ニュースエキスパートとしてYahoo!ニュース等で釣りに関する情報を発信するWEBライター。
2020年から釣りに関するアイテムや情報の情報を発信し、今までに得た釣りのノウハウや、1,000種類以上の釣具を試してきた経験から釣りに役立つ情報を皆様にお届けします。

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