塩よりも簡単!魚のぬめりを簡単にとる方法

お酢と魚 料理・下処理

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釣った魚を持ち帰って調理するのも釣りの楽しみの一つですが、釣った魚のぬめりをとるのってなかなか大変ですよね?

塩で揉んで落とす方法がメジャーですが、たくさん塩を使ってしっかり揉んでも落としきれないこともあります。

そこで今回は、台所の「ある物」を使って魚のぬめりを簡単に落とす方法を紹介します!

魚のぬめりを一瞬で落とす方法

用意するもの

魚のぬめりを一瞬で落とすのに使用するのはお酢です!

どの家庭にもあるお酢を使って、魚のぬめりを落としていきます。

使うお酢の種類について質問を受けることがあるのですが、お酢の種類は米酢や穀物酢であれば安いものでも大丈夫です。

味付け用ではないので基本的にはどんなものでもよいと思いますが、リンゴ酢などの果物系のお酢は果物の味が付く可能性があるので、避けた方がよいと思います。

お酢とカサゴの画像

僕はスーパーで売っている米酢で安いものを使用しています。

実際にぬめりを落としてみた

ぬめりの落とし方はとっても簡単で、まずは水で魚の表面を洗います。

その後、魚の表面にお酢をかけるだけです。

カサゴにお酢をかける

これだけで魚の表面にあるぬめりを簡単に落とすことができます!

今回はボールにいれて作業をしてみたのですが、お酢がぬめりに反応して目に見えてぬめりが落ちます。

浸け置く必要もないので、作業時間は30秒です。

お酢で落とした魚のぬめり

こちらがお酢によって落ちたぬめり。

お酢に反応して白濁し、固まっているのがわかります。

魚のぬめりをお酢で落とす

魚の表面を指で触ってみるとビックリ!

あれだけヌルヌルしていた魚の表面がしっかりとれていて、ザラザラとした魚の表面の感覚がわかるくらいになっています。

大量の塩を使って揉みこんだ場合、相当の量の塩を使いますし、次から次へとぬめりが出てくる気がして終わりが見えないですよね?

ですがお酢なら本当に短時間でぬめりを落とすことができますし、塩では落とせないレベルにまでぬめりを落とすことができるので本当にオススメです!

また魚が滑らなくなることで、アナゴのようなぬるぬるした魚を捌く時にもまな板の上で魚が滑らなくなるので安全に捌くことができるようになります。

お酢で下処理をするメリット

お酢で下処理をするメリットは、ぬめりがしっかり落とせるだけではありません。

なんと、魚の臭みも同時にケアすることができるんです。

内臓の臭いをお酢で洗い流す

捌いた後、腹側にお酢をかけるだけで内蔵や血合いの臭いが気にならなくなります。

というのも、魚の気になる臭いのもとはアルカリ性の物質なのですが、お酢の酸と反応することで中和させて臭いを落とすことができるんです。

どうやら素人の釣り人だけでなく、お寿司屋さんや料理人の方も使っているテクニックのようですね。

塩よりも簡単に短時間でぬめりを落とせる上に、生臭さもケアできる非常にオススメの方法なので、魚を捌く機会がある方はぜひ試してみてください!

お酢でぬめりが落ちる理由

お酢で魚のぬめりが落ちる理由は、魚のぬめりがタンパク質でできているから。

魚のぬめぬめ糖とタンパク質が結び付いた物質のようなのですが、このたんぱく質にお酢が作用することで、指で軽く触っただけで水で洗い流しやすくなります。

塩よりもぬめりが落ちる理由

ちなみに塩で魚のぬめりが取れる理由は、お酢と違った理由です。

というのも、お酢は魚のぬめりであるタンパク質と反応して落としやすくなっているのに対し、塩はぬめりに反応してぬめりを落としているわけではありません。

塩のザラザラとした粒子がぬめりを物理的に削って落としているようなんです。

なので塩がザラザラしているうちはぬめりを落とすことができるのですが、塩が水に溶けてしまうとぬめりを落とすことができなくなってしまいます。

そのためぬめりの多い魚だと、塩がいくらあっても足りないくらい塩が必要になるようです。

この前、ブルーギルのぬめりを取ろうとしてみたのですが、本当にぬめりの多い魚で一匹のブルーギルのぬめりを取るのに200g程度の塩が必要になりました。

ですがこちらもお酢をつかうことで通常の魚よりはお酢が必要になったものの、きれいにぬめりを落とすことができました。(ブルーギルのぬめりをとって調理しようという方もなかなかいないと思いますが笑)

お酢でブルーギルのぬめりを落とす

なので魚のぬめりを短時間で簡単に落としたい場合には、塩ではなくお酢を使って落とすようにしてみましょう。

実際にお酢を使って下処理をしてみた

それでは実際にお酢を使って魚の下処理をしていきましょう。

今回、調理するのは敢えて表面のぬめりの強いブラックバスをチョイスしてみました。

うろこを取る

ブラックバスのうろこを取る

まずは魚のぬめりを取る前に、うろこを落とします。

魚のうろこを落とす場合は、うろこ取りを利用すると便利です。

100均にも置いているので、釣った魚を良く持ち帰って調理する方は一つ持っておくと良いでしょう。

魚のしっぽ側から頭側にかけて剥がすように力を込めるとうまくできます。

魚のヒレは固いので、手に刺さらないように注意しましょう。

お酢でぬめりを落とす

ブラックバスのぬめりをお酢で落とす

うろこを取ったらお酢でぬめりを落としていきます。

ぬめりの落とし方は前述した通りで、魚の表面にお酢をかけてかるく指などでこするだけです。

ぬめりとお酢が反応して、ビックリするくらい簡単にぬめりが取れていきます。

あとは水で洗い流して、魚のぬめりが取れていたら完成です。

ぬめりが残っていた場合は、再度お酢を魚の表面にかけて指で軽くこすってみましょう。

ちなみにブラックバスのぬめりには独特の臭いがあるのですが、この時点でぬめりがしっかりとれていれば臭いはかなり軽減されています。

というのも、魚の独特な臭いのもとはアミン臭といってアルカリ性の物質なのですが、酸性のお酢と交わって中和されるので、その後に水で洗い流すことできれいに魚臭をケアすることができるんです。

内臓を出す

表面のぬめりを落としたら、内臓を取り出します。

内臓を取り出す時は、肛門に刃を入れるとお腹に刃が入りやすいです。

ブラックバスの内臓を捌く

内臓を取り出したら、背骨に沿っている血合いもしっかり落としましょう。

血合いが残っていると調理した時に血液の生臭さが身に移ってしまうので、しっかりケアします。

その後、内臓を取り出したら、内臓があった部分にお酢をかけて指で軽くこすります。

ブラックバスの内臓を取ったあと

魚の表面のぬめりと、内臓の臭みが身に移ると調理後の魚がどうしても生臭くなってしまうので、下処理のタイミングでしっかりと落としておくことが大事です。

お酢を腹部にかけて軽く指でこすったら、水で洗い流していきましょう。

ブラックバスを捌く

ここまで下処理が終わったら、実際にブラックバスを捌いていきます。

魚のぬめりや内臓の臭みが残っていた場合、まな板や包丁を経由して身に移ってしまうことがあるのですが、今回はしっかりとお酢でケアしているので身に臭みが移ることはほぼありません。

安心して調理していきましょう。

ブラックバスの頭を落とした画像

まずはブラックバスの頭を落とします。

続いてブラックバスを三枚におろしていきます。

捌いた後のブラックバス

三枚におろしたブラックバスです。

臭い、まずそうといったイメージの強いブラックバスですが、ここまで調理すると美味しそうに見えますね。

魚の臭みは皮の部分にたまりやすいと言われているので、臭みが気になる方は皮を引くと良いでしょう。

ブラックバスの皮を引く

ちなみに魚の皮を引く場合、皮がちぎれてしまって難しいことがありますよね?

ちょっとしたコツですが、魚の皮を引く時に包丁を動かして魚の皮を引こうとするよりも、魚の皮を引っ張って上下にスライドさせた方が上手く引けることが多い気がします。

ただし身の柔らかい魚や、鮮度の落ちてしまった魚は皮が千切れやすくなっているので上手に皮を引くのは難しいです。

ブラックバスの切り身

ここまで下処理をすれば、もうスーパーで見かける魚の切り身ですね!

この時点で匂いをチェックしてみましたが、魚のぬめりの臭いも血液の生臭さも一切ありません。

さらに臭みをケアするために

お酢による下処理でかなり臭みを軽減することができるのですが、さらに臭みの気になる場合にオススメの処理があります。

それは切り身に塩を振って水分を出すこと。

塩を振ったブラックバスの切り身

魚の切り身に塩を振って、指で全体に馴染ませていきます。

塩を全体に馴染ませて10分ほど放置すると、浸透圧の関係で魚の切り身から水分が抜けます。

この下処理の方法を塩締めと言い、水分が抜ける時に魚の生臭さが一緒に出ていくので、より一層魚の臭みをケアすることができます。

ただし生活排水やドブの臭いのする魚についてはお酢や塩締めでも臭みをとりきることは難しいので要注意です。

下処理した切り身を調理していく

塩コショウで下味をつける

それでは下処理した切り身を調理していきます!

ブラックバスを使ったガーリックバターソテーを作っていきましょう。

まずは調理後の切り身に味付け用として塩コショウを振っていきます。

下味をつけたら、フライパンに刻みニンニクとバターをいれて加熱していきます。

バターと刻みニンニク

溶けたバターとニンニクの香りが食欲をそそります!

フライパンが温まってバターが解けたところで、先ほどの切り身を入れていきます。

切り身をフライパンに入れる

切り身が熱されてジューッと焼けてきました。

表面に焼き色がついたところで、白ワインを投入します。

白ワインを投入している画像

白ワインもアルコールが蒸発するときに臭みを飛ばすことができるようなので、臭みの気になる魚を調理する時には入れてみるとよいと思います。

白ワインも飛んできて、良い焼き色がついたら完成です!

焼き色のついたブラックバスのガーリックバターソテー

こんがりとした焼き色、バターとガーリックの食欲をそそる香り、もう匂いだけで美味しそうです…!

いざ、実食

お酢で下処理をしたブラックバスの切り身、ガーリックバターソテーにして実食してみましょう。

もう、見た目はフランス料理そのもの。

匂いを嗅いだ感じは全く臭みもありません。

それでは早速、実食していきます。

ひとくちつまんで、口の中に運んでみると…

「あぁ、うまい…」

ガーリックバターの風味に白身魚の上品な旨味がマッチし、味わいのある仕上がりになっています。

そこには一切の臭みもなく、あるのはバスの旨味だけ。

ちなみにブラックバスは身の弾力があり、食感がしっかりとしているので今回の料理に非常にマッチしています。

お酢でしっかりぬめりを落としたこともあり、表面のぬめりに臭みのあるブラックバスでも臭いが全く気にならないレベルにまでケアすることができます!

今回はバターソテーにしましたが、刺身にするときなど臭みがより気になる料理でもお酢でぬめりをケアすれば臭いを気にせずに食べることができます。

ちなみに基本的に魚のぬめりであれば結構な種類の魚のぬめりを落とすことができ、例えばぬめりに独特な臭いのあるサワラでもしっかりぬめりと臭いが取れますし

同様に臭みがあると言われるシーバスも、水質が良いところのものでれば美味しく食べることができます。

どの家庭の台所にもある身近な調味料で簡単に魚のぬめりをケアすることができるので、釣った魚のぬめりの処理に困っている方はぜひ試してみてください!

この記事を書いた人
なるフィッシュ

SNS総フォロワー数4万人の釣り情報メディア「釣りの知恵袋」なるフィッシュの管理人で、Yahoo!ニュースエキスパートとしてYahoo!ニュース等で釣りに関する情報を発信するWEBライター。
2020年から釣りに関するアイテムや情報の情報を発信し、今までに得た釣りのノウハウや、1,000種類以上の釣具を試してきた経験から釣りに役立つ情報を皆様にお届けします。

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