釣りが上手い人ほど手間とお金をかけているフックですが、消耗品的な要素もあるので、できれば安くて質の良いものを使いたいですよね?
実は最近、大手ルアーメーカーのプロも認める海外製のとあるフックが評判になっているんです!
そこで今回は、そんな安価で質のいい話題のフックについて紹介します。
プロも認めた格安フック!BKKのフックの強度や刺さり具合を他メーカーと徹底比較
BKK Fangs62ーUAの概要
◆BKK Fangs62-UAの概要
値段:735円(Amazon、送料込み、税込)
個数:6個入り
今回紹介するのはBKKのトレブルフック「Fangs-62UA」です。
BKKはもともと中国の会社のようで、その歴史は深く150年以上も釣具の製造を行う老舗メーカー。
日本ではあまり知られていませんが、実はBKKは釣り針のシェアで世界トップクラスのようです。
大手ルアーメーカーBlueBlueの社長である村岡昌憲さんが「BKKのフックは安価で質が良い」とその実力を認めるほどで、BlueBlueを始め国内のBKKのフックを標準採用しているルアーメーカーはいくつもあるようです。
今回購入したFangsですが、62と63のモデルがあるようで、62が細軸モデル、63が太軸モデルとなっています。
BKKのフックの特徴
結論から言えばこのFangs-62UA、めちゃくちゃ使えます…!
BKKのフックの特徴を簡潔にまとめると、以下の通りです。
◆BKKのフックの特徴
①他メーカーのサイズよりも一回り大きい
②軸が太く強度が非常に高い
③粘りがあって折れにくい
④刺さり具合は他メーカーと同水準
それでは順番に解説していきます。
①他メーカーのサイズよりも一回り大きい
初めの特徴はそのサイズ感について。
大事なことなので初めにお伝えしておくと、BKKのフックは他のメーカーよりもサイズが一回り大きいです。
大きさの比較のためにBKKのフック、マルトのトレブルフック、オーナーばりのSTINGERのそれぞれ#8を用意してみたのですが、並べてみると一番左のBKKのフックが他の二つに比べて一回り大きいことが分かります。
試しにマルトのトレブルフック、オーナーばりのSTINGERの#6フックとBKKのフックの#8を並べてみたのですが
BKKの#8のフックは、マルトやSTINGERの#6と同じサイズをしていました。
他のメーカーのサイズを参考にして購入するとサイズ選びを失敗してしまうので、購入する際は他メーカーの一回り小さいサイズを購入するようにしましょう。
また今後の検証についてもサイズをそろえるために、他メーカーの#6のフックと比較します。
②軸が太く強度が非常に高い
2つ目の特徴ですが、軸が太く強度が非常に高いことです。
BKKのFangs62-UAは他のメーカーの#6フックと比べて、強度が抜群に高いです…!
Fangs62-UAの強度を確認するために、デジタルスケールを使って強度を測定してみました。
実験は至ってシンプルで、デジタルスケールにフックを引っ掛けて、フックが伸びるまで負荷をかけ続けるというもの。
実際にBKKのFangs62-UAで試してみると…
驚異の13kg…!
数字だけ聞いてもピンと来ない方もいると思いますが、これは驚異的な数値ですよ…
例えばシーバスのルアーフィッシングで一般的なPEライン1.5号の強度がカタログ上で13kg、使用する際は7割くらいに減衰するため9kg程度でラインブレイクすることが多いので、PE1.5号だとフックが伸びるより先にラインブレイクするほどの強度です。
ではBKKのFangs62-UAの強度が他のメーカーのフックと比べてどれくらい強いのかを確認するために、オーナーばりのSTINGER#6で同じ実験をしてみると
7kg程度の負荷がかかったところでフックが伸びました。
STINGERは比較的安価なフックではありますが、大手メーカーのフックということでそれなりに質は担保されているので、Fangs62の13kgという数値がいかに凄いかがよくわかります。
ちなみに僕が愛用しているマルトのトレブルフックの#6で同じ実験を行ってみたところ、11kgでフックが伸びました。
マルトのフックでも同じ番手であれば強度で負けることは今までなかったのですが、純粋なフックの強度で言えばBKKのフックが上のようです。
もっと信頼性のあるデータが欲しかったので、それぞれのフックを6回計測した結果がこちら。
やはり回数が増えたとしても強度の順位は変わらず、BKKのFangs62-UAが圧倒的な結果となりました。
他のフックと比較するとBKKのフックは軸が太く、このことがフックの強度に関係していることは間違いないのですが、同じ太さのSTINGERとは強度にかなりの差があります。
③粘りがあって折れにくい
フックは強度の他に粘りも重要な要素で、粘りのないフックは限界を超えるとポキっと折れてしまって魚をバラしてしまうもの。
ですが粘りのあるフックは、負荷がかかった際にじわじわと曲がるため、完全に伸ばされるまでは耐えてくれることがあったり、魚の衝撃を吸収してくれることもあります。
ではBKKのフックの粘りはどうなのかというと、結構粘りのあるフックだなと感じました。
先の実験でフックに負荷をかけ続けたところ、11kg程度の負荷がかかった時点でフックがジワジワと曲がり始め、12.5kg程度の負荷がかかったところでフックが伸びました。
6回実験して1度も折れることがなかったので、BKKのFangs62ーUAは粘りのあるフックであると言えます。
④刺さり具合は他メーカーと同水準
フックの強度と同じくらい重要な要素である刺さり具合についてですが、BKKのフックの刺さり具合は他メーカーと同等レベルであると言えます。
フックの刺さり具合をチェックするために、スポンジにフックのベンドまで刺さるのに必要な力をデジタルスケールで測定してみました。
するとBKKのフック#8では
ベンドまで刺すのに500g程度の力が必要だったのに対して、オーナーばりのSTINGER#6は
BKKのFangs62ーUAと同程度の500g程度。
更に比較のためにマルトのトレブルフックで実験したところ
ベンドまで刺すのに300g程度と、先の2つのフックよりも軽い力でベンドまで刺さります。
こちらも1度の結果ではサンプルが少ないので、それぞれ3回ずつ測定してみました。
この実験ではより少ない力でベンドまで刺さる方が刺さり具合の良いフックということになるのですが、ではBKKのFangs62ーUAは針先が甘いのかというとそうではなくて、針先は非常に鋭いです。
ではなぜ針先が鋭いのにBKKのフックの刺さり具合が他メーカーより高くないのかというと、軸が太いから。
BKKのFangs62ーUAは軸が太い分、ベンドまで刺すとなると必要な力が大きくなるので、マルトのトレブルフックのような細軸のフックよりは刺さり具合は劣ります。
総評
強度や刺さり具合、価格などを考慮すると、BKKのFangs62ーUAはめちゃくちゃ使えると思います!
Amazonで購入すると6本入りで735円だったので、1本あたりは約122円という値段でありながら、その強度は大手メーカー品をはるかにしのぐほど。
フック選びで特に強度を重視する方にはオススメのフックです。
ただBKKのFangs-62UAも非常にいいフックなのですが、個人的には僕が愛用しているマルトのフックも非常にオススメで、強度はBKKのFangs-62UAには劣るもののラインやリーダーが先にブレイクする程度の強度はありますし、1本あたりの値段もFangs-62UAの半額以下で買えます。
詳しいインプレは下の記事にまとめているので、気になる方はこちらもご覧ください。
今回はプロも認める激安フック、BKKのFangs-62UAについて紹介しました!
噂に違わず安価で質の良いフックだったので、気になる方はぜひチェックしてみて下さい。