2025年8月31日に実施されたワークマン秋冬物新作展示会。
今年も釣りで使えるアイテムを探して参加してみたのですが、非常にハイスペックな秋冬用の防水防寒ウェアが登場していたので紹介します。
※予約販売していた商品が到着したので、ポケットのサイズや雨の中で使用した感想等を追記しました!
【ワークマン】今年の目玉商品!XShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケット
ワークマン XShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケットの概要

値段:9,800円(税込、ジャケット単体)
耐水圧:30,000ミリ
透湿度:90,000グラム
カラー:ブラック、アッシュベージュ
管理番号:68265
今回紹介するのはワークマンのXShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケットです。
こちらは秋冬で使える防寒用のジャケットで、ワークマンの新素材XShelterをさらに進化させた「断熱β」という素材を使用しているため、薄手のジャケットとは思えない暖かさを実現しているとのこと。
値段はジャケット単体で9,800円とワークマンの中ではかなり高額商品ですが、驚くべきはそのスペック。

防水性を表す耐水圧については30,000ミリと非常に高水準で、通気性を示す耐水圧に関しては90,000グラムという大手アウトドアメーカーでも見かけない驚異の数値をしています。
ではこちらの商品の詳細について詳しくチェックしていきます。
外観をチェック
それでは外観をチェックしていきます。

見た目は防寒用ジャケットとは思えないほどスッキリしており、かなり細めなシルエット。
印象としては同じワークマンのイナレムのレインウェアに似ています。

生地を触ってみると綿抜きになっているのでかなり薄いのですが、新素材の断熱β自体が外からの冷気をシャットアウトしてくれるとのことで、近年の暖冬に適応したモデルとなっています。
特に12月上旬あたりは朝晩は冷え込むものの、日中は暖かいシーンもよく見られるのですが、高い断熱効果で暑さ寒さを感じにくい上に、これだけ薄いと重ね着による調節もしやすそうです。
またこちらのアイテムは汗冷え対策も意識しており、ウェアの内側には湿気を外に逃がすメッシュ素材が使用されています。

また脇の部分には湿気を逃がすためのファスナーもついています。

エックスシェルター自体が透湿度が高いものの、湿気を逃がす仕組みが整っているということで、他社製ウェアでもなかなか見かけない透湿度90,000グラムという数値を実現しているそうです。
またメインのチャックを締めると顎下まで覆えるようになっているのですが

この部分にもメッシュ素材が使用されているので、自分が吐いた息で湿気がこもりにくくなっています。

生地の防水性も高い上に、構造レベルで湿気を逃がせる仕組みを整えているところにワークマンの本気度が伺えます。
ポケットも充実していて、収納面では十分な数と大きさのポケットがついていました。

釣り用モデルではないのでD環まではついていないものの、ウェアとしての基本性能が高そうで早く釣りで使ってみたいところです。
ちなみにワークマンの断熱素材XShelterについてですが、今年からは素材が2つに分かれ
- 断熱α:防寒性に特化、綿と組み合わせて使用
- 断熱β:動きやすさに特化、綿抜きでも温かくストレッチが効いている
とのことで、より防寒性を重視するのであれば従来の断熱α、動きやすさと暖かさの両立を重視するなら断熱βというイメージのようです。
XShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケットについてはご覧のとおり薄手なので、もし冬の東北など過酷な寒さの中で釣りをするなら断熱αの防水防寒スーツの方が良さそうですね。
ちなみに昨年大好評のXShelter断熱αプレミアムは今年、生地がグレードアップして再販されているのでこちらもオススメです。
【2025年10月追記】実物が到着!実際に着用してみた
予約販売で注文していた商品が到着しました!
僕は身長が172cmで、今回はMサイズを注文しました。

サイズ感は大きすぎず小さすぎずといった感じですが、細身のシルエットなので体格のしっかりした方だときつく感じるかもしれません。
中に薄手のダウンを着込んでみると

一応、薄手のダウンを1枚下に着こむ余裕はありそうでした。

続いてポケットの位置とサイズを確認します。
服の外側には胸に2か所、その下に2か所

そして左の内側に1か所の、合計5つです。

それぞれの大きさについてですが、胸ポケットのサイズは

縦が27cm、横が11cm程度でした。
続いてその下のメインポケットについては

縦が36cm、横が14cmとかなりの広さがあります。
試しに500mlのペットボトルを入れてみると

すっぽりと入りました。

詰めすぎると動きにくくなるので実際に入れる人は少ないかもしれませんが、無理をすればこのサイズのものが入るというのは凄いですね。
最後に胸ポケットについては

縦が17cm、横が11cmほど。
サイズは小さいのですが、防水性が高いのでスマホや財布を入れるのに良さそうですね。
【2025年10月追記】雨の中で使ってみた!
それでは実際に雨の中で使ってみました!

この日の天気は小雨。
本当はもっと強い雨の方がよかったのですが、防水アイテムをレビューする時に限ってなかなか雨が降らないものなのです…笑
ただ傘を差さずに歩くのが嫌なくらいには降っているので、この雨の中で実験していきます。
10分後の様子
まずは使用して10分後の様子。

雨はパラパラと降っていますが、表面を見てみるとしっかりと水を弾いてくれています!
まだ10分ほどなのでなんとも言えませんが、長時間使用した時に果たしてどうなるのでしょうか?
1時間後
続いて1時間後の様子。

雨の強さは変わらないのですが、開始10分ではしっかり水を弾いてくれていたところが、まだ1時間しか経っていないのに撥水の効果がなくなっています。
服の中までは染みていないものの、小雨で撥水が1時間で失われてしまうというのは撥水に関しては弱い部類だと言えそうですね。
ちなみに蒸れに関してはどうなのかというと、正直なところ少し蒸れを感じます。

表面の撥水効果が残っているうちは通気性が良いと感じたのですが、表面の撥水が失われてからは体からジトっと汗をかくようになりました。

いつもならベンチレーションで中に空気を取り込めるのですが、雨の中ということで開けた部分から雨が浸入してしまうので、ベンチレーションは晴れの日専用ですね。
2時間後
さて、2時間が経過しました。
残念ならが1時間半の時点で雨がやんでしまったのですが、表面の様子を確認してみると

表面に染みていたはずの水が、乾いているように見えます。
こちらのウェア、撥水が弱いので水が染みるのが早いものの、濡れた状態から乾くのも早いということが分かりました。
ウェアが乾いてからは蒸れも感じにくくなり、快適に着られています。
ちなみに釣りの使用感についてですが、こちらはかなり快適!

ウェア自体が薄くて軽いので動きやすいですし

多少の伸縮性もあるので、釣りの動作を邪魔しません。
この日は10月上旬で半袖でも出歩ける気候だったのですが、この日で使えるなら厳寒期前までの寒暖差の激しい時期でも十分使えると思います。
【2025年10月追記】気になるところ・注意点
ここからはXShelter断熱βプレミアム防水防寒ジャケットの気になるところや注意点について紹介します。
耐水圧・透湿度に注意!
一つ目は耐水圧と透湿度について。
耐水圧30,000ミリ、透湿度90,000ミリというのはこちらの商品の最大のストロングポイントなのですが、実はこちらに落とし穴がありまして、皆さんが思っているほどには防水性も通気性も高くはありません。
基本的には防水性と透湿度はトレードオフの関係になっていて
- 防水性:生地の隙間が小さく下に水を通さない
- 透湿度:生地の隙間から内側の湿気を外に逃がす
という、真逆の性質となっています。
つまり防水性を極限まで追求するとビニール合羽のように中に水は染みないものの、蒸れ対策が0の状態になってしまいます。
これらの相反する性質を両立するためには生地の表面で水を弾く撥水が大事になってくるのですが、こちらのウェアの撥水は1時間で失われてしまうレベル。
生地の撥水が失われると、生地の隙間が水で埋まってしまうので、中の空気を逃がすことができずに内側で空気がこもってしまうのです。
今回は水が染みるほどの強さ、時間の雨に当たることができなかったものの、他のワークマンのアイテムでは耐水圧20,000ミリの生地でも3時間の雨で浸水してしまったので、恐らくこちらのアイテムも3時間も雨に当たれば中に水が染みてしまう気がします。
通気性については表面が濡れると蒸れて、乾いた時には通気性がよく感じたので、表面の撥水が失われるとスペック通りの働きができなくなるというのは十分考えられそうですね。
サイズ感
続いてサイズ感について。
こちらは細めのシルエットのアイテムなので、人によっては小さく感じる方もいるかと思います。
僕は表記通りのサイズで問題なかったのですが、体格のしっかりした方はワンサイズ大きめのものを購入した方が良さそうですね。
メインポケットのファスナーの位置について
続いてメインポケットのファスナーの位置について。
こちらのウェア、メインポケットのサイズが大きい代わりにファスナーが脇のすぐ下にあります。

画像で見ると大した問題ではないのですが、実際に使ってみると脇にファスナーがあるウェアはかなり珍しいので、スマホなどの小物を入れようとすると、腰の上あたりにファスナーが見つからないので戸惑ってしまいました。
慣れれば問題ないのですが、個人的にはポケットがもう少し小さくてもいいので、普通の位置にファスナーがあった方が使いやすいと感じています。
防寒性
最後に防寒性です。
これは注意点なのですが、結論から言うと防寒性で言うと従来のXShleter断熱αプレミアムの方が暖かいです。
この点についてはあくまでコンセプトの違いなのですが、断熱βプレミアム防水防寒ジャケットは、厳寒期のアイテムというよりは、厳寒期前後の寒暖差の激しい時期向けのアイテム。
薄手で動きやすさと通気性を追求したアイテムということで、試しに自転車を漕いでみたところ体の中に風が抜けるのを感じました。
恐らく冬に着用すると体の中に冷気が入り込むことが予想されるので、厳寒期で使用すると寒さを感じてしまうかと思います。
なので先ほどの防水性と合わせて
- 雨の中でも使えるウェア
- 厳寒期でも使える防寒ウェア
というイメージで購入すると失敗が多いかと思うのですが
- 万が一の雨でも使える動ける防寒ウェア
というイメージで購入するとギャップも少ないかと思うので、ぜひ購入前の参考にしてみてください。
予約販売開始も即日完売、手に入れる方法は?
スペックが高すぎるXShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケット、9月1日にワークマンの公式オンラインストアで予約販売が開始されたのですが、開始からわずか数時間で完売となってしまいました…

ジャケット単体で9,800円というワークマンとしては高額商品ですが、やはりその驚異的なスペックを考えると手に入れたくなるもの。
予約販売では完売してしまったのですが、まだまだ店頭販売で手に入れるチャンスはあります。
店舗によっても仕入れのタイミングが異なるので正確な時期はわからないものの、店舗でも既にXShelter製品の取り扱いが開始しているようです!
こちらの商品は公式オンラインストアでは在庫の有無をチェックできないので、近隣のワークマン店舗へ電話して在庫を確認してみてはいかがでしょうか?
その際、「管理番号:68265」を伝えると在庫の確認がスムーズにできるのでオススメです。
今回はワークマンの新商品、XShelter断熱βプレミアム超透湿防水防寒ジャケットについて紹介しました。
ハイスペックなのでついつい過酷な環境でも使えることを期待してしまいがちなのですが、恐らく厳寒期や雨の中の本格的な使用を想定するとギャップを感じてしまうかと思うので、ぜひ購入前の参考にしていただければと思います。