先日、ワークマンの夏物新商品展示会に参加したのですが、新素材XShelterを使用したレインジャケットが登場していました!
こちらが夏の釣りで使えるのか、ワークマンの過去のレインウェアとの違い等について紹介します。
※実物を購入できたので実釣レビューを追記しました
【ワークマン新商品】XShelter超透放湿レインジャケットをインプレ
XShelter超透放湿レインジャケットの概要

値段:5,800円(税込)※
耐水圧:フードや肩→20,000mm、胴回りや背中→10,000mm
透湿度:フードや肩→50,000mm/平米・24h、胴回りや背中→70,000g/平米・24h
サイズ:
カラー:オーシャンオレンジ、オーシャンホワイト
今回紹介するのはワークマンのXShelter超透放湿レインジャケットです。
こちらのレインジャケットの特徴はなんと言ってもワークマンの新素材XShelterを使用していることで、異次元の断熱性と通気性を兼ね備えたウェアとして注目を集めています。
生地は部位によって使い分けており
- フードや肩回り→雨風が強く当たるため防水性に特化した生地
- 胴回り→通気性を重視した生地
といった具合で素材を変えることで高い防水性をキープしつつ、夏でも着られるような通気性を実現しているとのこと。
スペックも凄まじく、雨風の当たる方やフードに関しては耐水圧20,000ミリでワークマン屈指の防水性で、透湿度に関しては大手アウトドアメーカーをも凌ぐ70,000g/㎡・24hという数値を叩き出しています。

値段はジャケットのみで5,800円と従来のワークマンのアイテムに比べると高い気がしますが、スペック上は従来品よりも優れているため差別化はできていそうな予感。
カラーはオーシャンオレンジとオーシャンホワイトの2色あり

サイズはS、M、L、LL、3Lの5種類です。
それではこちらのウェアについて、詳しくチェックしていきます!
外観をチェック
まずは外観をチェックしていきます。

展示会ということで、担当の方に詳しく教えて頂きました。
まずはレインウェアということで生地の紹介について。
こちらのアイテムの生地は上で紹介した通り2種類の生地が使用されていて

肩回りには防水性に優れた耐水圧20,000、透湿度50,000の生地が使用されています。
耐水圧はワークマンの一般的なレインウェアが10,000であるため高水準ですし、透湿度に関してはバケモノクラスです。
そして強い雨風が当たりにくい胴回りに関しては通気性を重視した生地を使用していて

耐水圧が一般的なワークマンのレインウェアと同じ10,000ミリと、耐水圧が驚異の70,000ミリとなっています。
筆者も今までそれなりに多くのレインウェアを見てきましたが、耐水圧70,000ミリというのは見たことがない世界です…
また他にも夏でも着れるように通気性を高める仕組みがあって

背中には通気のためのベンチレーションがあり、中はメッシュ構造になっています。
雨の侵入が気になる方もいると思いますが、幅が10cmほどあるのでここから雨が入ることはまずなさそうです。
また釣り用モデルということでポケットも大きいですし

背中にはランディングネットを取り付けるのに便利なD環がついています。
たかがD環一つと思われる方もいるかもしれませんが、こうした一つ一つの工夫が釣りの動きをスムーズにしてくれるので嬉しいですね!
実際に着用してみた!
それでは実際にXShelter超透放湿レインジャケットを着用してみました。
僕の身長は172cmなのですが、Mを着用したところサイズ的にはぴったりといった感じ。

また着用してすぐに思ったのは「とにかく軽くて、通気性がいい」こと。
薄手なのに高い遮熱性と通気性を両立しているXShelterの素材特性がよく活かされていて、特に通気性に関しては明らかに今までのワークマンのウェアより涼しい感じがしました。
また面白いことに胸ポケットについては二重構造になっていています。

これはスマホを入れることを想定しているようで、2重構造にすることによってさらに中に水が染みにくくなっているのはとても嬉しいです。

左右にひとつずつあるメインポケットは折り返しがついているので、上から垂れてきた雨がポケットに入りにくい構造になっています。
サイズも20cmほどありそうなので、収納力があって使いやすそう。

またポケットにはワークマンらしく、カラビナなどが取り付けられる輪っかがついていました!
手首の部分は二重構造になっていて

素材自体は防水ではないのですが、雨風が浸入しにくいようになっていますし

袖口が絞れるようになっているので、手首から雨が浸入することもなさそうです。
本商品はジャケットだけなのですが、ズボンの方も別で販売している模様。(ズボンは税込み4,800円)

カラーはブラックなので、赤にも白にも合わせやすいです。
【2025年5月追記】ポケットのサイズを実測
実物が手に入ったので、ポケットのサイズを実測してみました。
ポケットの位置ですが、胸ポケットが左右に一つずつと、その下に一つずつの4つと

背中の右側に1つの合計5つです。

まず胸ポケットについてですが、サイズは左右とも同じで縦が15cm

横が14cm

左の胸ポケットは2重構造になっていて、スマホが入れられるようになっています。

スマホポケットは縦15cm、横10cmほどでiPhone14がちょうどピッタリなサイズです。

続いて下のポケットなのですが、こちらはチャックではなくボタンで留めるタイプ。

ここから水が浸入しそうと不安な方もいると思いますが、3cmほどの折り返しになっているので、構造的には雨で侵入することはなさそう。

実際に雨の中で使ってみても、チャックがないことが原因で中に水が入ることはありませんでした。
サイズは横が15cmで、縦が22cmほどで

試しにダイソーのルアーケースを入れてみるとギリギリ入るサイズ感。

実際に入れることはないかと思いますが、収納面で困ることはまずなさそうです。

続いて背中のポケットですが、こちらもチャックではなくマジックテープのシンプルな構造。

サイズは横が17cm、縦が16cmです。

実際に釣りで使ってみた
それでは実際にワークマンの新作レインウェア「XShelter超透放湿レインジャケット」を釣りで使用してみました!

実は今回のレビューで一番苦労したのがこの雨の日の検証でして、こちらのアイテムを購入してから来る日も来る日も晴ればかり…
購入後2週間ほど経ってようやくまともな雨が降るということで、これほど雨の日を嬉しく思ったことはないかもしれません笑
という訳で雨の中の釣りを楽しんでいたところ…

「雨が止んだ、だと…」
なんとあれだけ心待ちにしていた雨がやんでしまったのです。
ワークマンの防水ウェアにはてるてる坊主と同じご利益でもあるのか、またまた神に邪魔されているのか、とにかく防水性の検証は後回しにして透湿度のチェックへ。
自転車に乗って移動し、体を温めてみました。

20分ほど自転車を漕いでみたのですが、これが実に快適!
運動で体が温まっているはずなのですが、空気の通り道がしっかりしているので全然蒸れません。
自転車を漕いでいる時に風が背中を駆け抜ける感じがして、蒸れや暑さを感じることは全然ありませんでした。
さて、場所移動をした後に釣りを再開して15分ほど経過すると

待ちに待った本降りの雨!!
これだ、これを待ち続けていたんだよ…!
再び降り始めた恵みの雨に心を躍らせながら、雨の中で釣りを続けます。
そして釣りを開始してから30分後

雨粒も大きくなってきました。
ウェアの表面をチェックしてみると、しっかりと水を弾いているところもあるものの

部位によっては撥水効果がなくなり、表面に水が染みてしまっています。
ただこの時点では中まで水が染みている様子はありません。
そして本降りの中、1時間が経過する頃になると

ウェアの表面にはかなりしっかり水が染みています。
ウェアの内側の様子ですが、全体的には水が染みていないものの、肘の内側など圧力がかかる部分については生地から水が染み始めています。
ちなみにメインファスナー部分は止水ではないので、ファスナーの部分から水が染みてしまうのではと不安だったのですが

内部を確認してみると、中に水が染みているといったことはなさそうでした。

この時点では他のポケットについても無事を確認したので、ファスナーのないポケットについても隙間から水が入るということはなさそうです。
ただ本降りから3時間が経過すると

体全体に水が染みて完全にズブ濡れ状態。
ポケットの中もしっかり濡れてしまっています。
雨の程度にもよりますが、本降りの雨だと2時間が限界のようですね。
ワークマンの他のレインウェアとどっちがいい?
それではXShelter超透放湿レインジャケットをワークマンの過去作と比較してみたいと思います!
比較するのは僕が現在愛用しているフューチャーテックとイナレムの2種類。
フューチャーテックの詳細なレビューは下の記事からご覧いただけます。
防水性について
まずは防水性についてですが、これは過去作のフューチャーテックに軍配が上がります。
商品名 | 耐水圧 |
---|---|
XShelter超透放湿レインジャケット | 20,000 |
フューチャーテック | 30,000 |
イナレムレインスーツ | 20,000 |
フューチャーテックはワークマンの中でも特に防水性が優れたアイテムなので、防水性を重視するならフューチャーテックを選んだ方が良いという感じ。
ちなみに釣りで人気のイナレムも対水圧は20,000と、XShelter超透放湿レインジャケットと同じ数値です。
通気性
続いて通気性ですが、これはXShelter超透放湿レインジャケットが圧倒的。
商品名 | 透湿度 |
---|---|
XShelter超透放湿レインジャケット | 70,000 or 50,000 |
フューチャーテック | 20,000 |
イナレムレインスーツ | 25,000 |
2種類の生地を使用しているものの、どちらの数値をとっても過去作を圧倒するレベル。
また特に汗をかきやすい背中にベンチレーションがあるのはXShelter超透放湿レインジャケットのみで、他のウェアは熱がこもるような感じがするので夏場に着用するのは厳しい感じ。
通気性を重視するならXShelter超透放湿レインジャケットだと思います。
価格について
最後に価格について。
こちらは機能が違うので比較は難しいのですが、単純に価格だけを並べてみました。
商品名 | 透湿度 | 備考 |
---|---|---|
XShelter超透放湿レインジャケット | 5,800円 | ジャケットのみ |
フューチャーテック | 4,900円 | 上下セット |
イナレムレインスーツ | 5,500円 | 上下セット |
価格の単純比較だと、フューチャーテックの上下セット4,900円が一番安価で、次いでイナレムの上下セット5,500円。
XShelter超透放湿レインジャケットはジャケットのみで5,800円と、今までのワークマン製品の中でも強気な価格設定となっています。
防水性、通気性、価格の3つで比較しましたが、まとめると
- 防水性と価格を重視するならフューチャーテック
- 夏でも着られる通気性を重視するならXShelter超透放湿レインジャケット
といった結果となりそうです!
気になるところは?
最後にXShelter超透放湿レインジャケットの気になるところについて紹介します。
非常に良さそうなウェアではあるのですが、気がかりなのがワークマンオンラインストア上の口コミの内容。

執筆時点では回答数がまだ少ないものの、星が5点満点中2.4点と辛口の評価。
気になる内容も「中に水が染みる」「メインのジッパーが止水じゃない」と防水性の低さを指摘する声が…。
展示会の試着では防水性まで試せていないので実際のところはわからないのですが、購入後に実験して記事にしてみたいと思っています。
→実際に試したところ小雨程度なら5時間くらいは使用できそうなのですが、本降りの雨となると2時間が限界のようです。
他にもワークマンのどの防水ウェアにも言えることなのですが
- バイクでの移動
- 船釣りなどの長時間を前提とした釣り
といったように、圧力が強くかかる環境下や長時間の釣りなどでの着用は避けた方が良さそうですね。
続いて、ところどころに作りの安っぽさを感じてしまうところ。
これは恐らくユーザーに安く商品を届けるためだとは思うのですが、コストカットを優先して品質を犠牲にしているように思えるところがいくつかあります。
具体的には
- メインのジッパーが止水ファスナーじゃない
- 胸ポケット以外はジッパーを使用していない
- ポケット付近のループがD環ではなくただの紐の輪っか
といった具合です。
また縫製も品質が良くないようで、1回の使用で画像のように糸が切れて外れてしまった部分もありました。

予算の事情などもあると思うのですが、ジャケット単体で5,800円とワークマンの中でも高額商品ということもあり、作りに安っぽさを感じる点があるというのはどうしても気になってしまいますね。
今回はワークマンの展示会で見つけたXShelter超透放湿レインジャケットについて紹介しました!
他のワークマン製品のレビューも紹介しているので、気になる方はこちらもご覧ください!