先日、上海国際ルアーフィッシングショーに参加した際に、中国の釣具が体感的には日本よりも3-4割ほど安くて驚いたのですが、そんな中でも特に安いルアーを発見しました!
何やら中国国内では安価でよく釣れると昔から非常に有名なルアーなそうなのですが、果たして本当に安くて釣れるのでしょうか?
そこで今回はそんな中国の超有名激安ルアーを購入したので紹介したいと思います。
【中華ルアー】1個160円|中国で超定番「ベビースネーク」を徹底インプレ
LUREFANS 小蛇(BABY SNAKE)の概要

商品名:LUREFANS 小蛇(BABY SNAKE)
値段:5パック入り30元(日本円で600円程度)※執筆時点の価格、為替レート
サイズ:45mm、50mm、55mm、60mm
重さ:5g、7g、10g、14g
今回紹介するのはルアーファンズの小蛇(ベビースネーク)です。
ルアーファンズは中国国内で有名なルアーメーカーなのですが、ベビースネークはその看板商品と呼べる存在。
安価でありながら中国国内での実績はすさまじく、僕にこちらのルアーを教えてくれた方が言うには「安くて何でも釣れるので、中国の釣り人はみんなストックするほど持っている」ほど。
1個あたり120円程度と日本のルアーでは考えられないほどの安さをしているのですが、果たしてよく釣れるという噂は本当なのか、また日本でも通用するのかについて検証したいと思います。
まずは外見をチェック
まずはベビースネークの外観をチェックしていきたいのですが、どうしてもツッコミを入れておきたいのがパック売りであるということ。

ワームのパック売りならわかるのですが、メタルバイブのパック売りなんて日本じゃ見ることはまずないですよね笑
しかも価格も相当おかしくて5個入り600円程度と、1個あたりの値段は120円ほど。
現在の「1ドル150円の超円安時代」でこの価格なので、円安が落ち着いたらと思うと100円を割り込むことも十分あり得そうですね…
ルアー本体をチェックするために開封していきます。

ルアーを取り出した様子

ちなみに裏側はこんな感じ

「なんか普通に良くね?」
1個120円のルアーって、ダイソールアーに毛が生えたようなものだと思っていたので塗装が安っぽいとか、デザインがダサいとかが当たり前だと思うんですけど、実際は日本のメーカー品の中でも見劣りしないレベル。
実際にダイソーメタルバイブ、ブルーブルーのトレイシーと並べてみました。

まずダイソーのメタルバイブを見てみると、塗装もなければ少しデザインも安っぽくて、これぞ1個100円のルアーといった感じ。(むしろ100円でこのクオリティなら凄いと思えるほど)

続いてブルーブルーのトレイシー。

非常に良く釣れることで有名ですし、さすがは人気メーカー品ということでデザインや塗装もしっかりしています。
値段も新品なら1,500円以上とメタルバイブの中でも高価な部類です。
流石に1,500円超のトレイシーと並べると見劣りするだろうと思ったのですが

あれ、全然見劣りしてなくね?
デザイン面、塗装といった観点で見比べてみても全く見劣りしないどころか、むしろ塗装に関してはベビースネークの方が個人的にはゴージャスに見えます。

この両者の価格に10倍以上の差があるとはとても信じられません。
さらに100均ルアーレベルにありがちなのが本体サイズの誤差。
10gのルアーでも実際は1gほどの誤差があることも珍しくなくあたり個体、ハズレ個体がいたりするのですが

ベビースネークの長さは表記通りの60mmですし

重さもフックなしで13.57gと、表記との誤差は0.57g。
品質的にはかなり安定していそうで、日本のメーカー品と変わらないクオリティの高さに驚かされます…!
細かい仕様をチェック
ここからは細かい仕様をチェックしていきます。
まずはスナップを取り付けるアイについて。

アイはメタルバイブによくある2つ穴タイプで
- 前のアイ:小刻みな振動
- 後ろのアイ:ワイドな振動
といった感じで、アクションを使い分けることができます。
そして驚くべきなのがベビースネークの標準フック。

通常、激安ルアーは価格を抑えるためにフックは飾り程度の粗悪なものを使っているのが定石。
最近は品質が上がってきたものの、ダイソールアーを始め100均ルアーを使うときは必ず使用前のフック交換が必須だったのですが、ベビースネークは標準フックのクオリティまで高い…
でもこのフック、どこかで既視感がありまして

まさかはとは思うけど、BKKのフック…?
BKKはここ2-3年で日本での知名度が急上昇している世界的フックメーカーで、安価なのに品質が高いと話題になっているのですが、見た目がBKKのフックにそっくりなのです。
ただ安価とは言っても日本だとフック単体でも90円程度で1個120円の激安ルアーに標準装備できるほど安くはないはず。
でもあまりにも似ているので、手持ちのBKKのFANGS62UAと見比べてみると

FANGS(画像右)とはフトコロの形状が異なるものの、塗装の感じは同じに見えるほど。
調べてみると恐らくBKKのSPEARというフックの可能性が高い気がします。
なので刺さり具合を確認してみても、軽く触れるだけで指の皮が引っかかるほど鋭いですし

力を加えてみても、簡単に曲がる気配は全然ありません。

ベビースネークの標準フックがBKKだと裏がとれたわけではないのですが、とにかく鋭さ・強度の観点で使用前のフック交換は不要かと思います。
実際に釣りで使ってみた!
それでは実際にルアーファンズのベビースネークを釣りで使ってみました!
中国ではいろんな魚が釣れる万能ルアーと実績があるようなのですが、果たして日本でも通用するのでしょうか?

夜の河口にてキャストしてみたいと思います。
キャストした際の飛距離はいい感じ。

メタルバイブなので当然飛距離は出ますし、空中の姿勢も良いのでクルクル回ることもなく気持ちよく飛んでいきます。
この日は4月の上旬ですが水温は12度。

気温はかなり上がってきたものの水温はまだまだ低く、他にも釣り人はいるのですがアタリはなさそうな感じ。
今日はベビースネークのキャスト練習だけになるかもな、なんて思っていると…

ガツンとしたアタリが!
ただ残念ながらファイト中に無念のバラし…
この日は魚の反応はあるものの、水温が低くてルアーを追い切れていないのか、ショートバイトが多発でバラシを連発。
フッキングはするのでもどかしさを感じていたのですが

ここでガツンとしたアタリ!
既に4-5回はバラしているので今度こそ獲りたい…!
慎重にやり取りをしながら上がってきたのは

40cmほどのクロダイでした!
ルアーを見ると、しっかり口元にかかっています。

いや、ベビースネーク凄すぎるぞ…!
何でも釣れるとの実績は海を越えて日本でも通用してしまいました!
先に書いた通り、この日は他にも釣り人がいたのですが、他の方の竿が曲がっている気配はなく、バラシは多いものの完全に魚の反応は集中している状態。
中国のルアーということで魚が見慣れていないなども考えられますが、とにかく中国のド定番激安ルアーは日本でも十分通用しました。
そしてこちらはおまけなのですが

その後、81cmのランカーシーバスもヒット。
残念ながらスレがかりだったのですが、フックの耐久性のテストにはなったかなと思います。
バラシは多かったものの、その実力は日本の有名ルアーにも劣らない実力派ルアーでした。
これが1個120円のルアーだとはとても思えません…
気になるところは?
1個あたり120円とあり得ないほど安いにも関わらず、日本の有名ルアーばりに釣れるルアーファンズのベビースネーク。
まさにコスパ抜群のルアーではあるのですが、気になるところについても紹介します。
それはエビりが多いということ。

使っているとこんな感じで、キャスト後にフックでラインを拾うことがしばしば。
メタルバイブに限らずルアーをキャストしているとラインをフックで拾うことはあるのですが、ベビースネークはフックを付けるアイの位置の問題か、それとも標準フックが少し大きいのか、体感的に10回に2-3回はエビって帰ってくる気がします。
まだ使い込めていないのでこれがフックサイズの調整など工夫をすれば軽減できるのかはわからないのですが、普通のルアーに比べてエビりやすいという欠点はあるかと思いました。
ただそのままのバランスで十分釣れるということや、値段も1個120円ということを考えると間違いなくコスパ抜群なので、欠点を考慮しても十分優秀なルアーだと思います!
今回は中国本土で大人気の激安ルアー、ルアーファンズのベビースネークについて紹介しました!
日本ではまだ購入手段が限られておりAmazonや楽天などの大手サイトでは購入できないのですが、本当に良く釣れるルアーなので海外旅行などで見かけた方はぜひ購入してみてはいかがでしょうか?