近年、暑さ対策でますます注目を集めているペルチェベスト。
有名どころだとワークマンのものがありますが、他のメーカーの製品と比較して購入したいという人もいるはず。

ワークマンのペルチェベストの個別レビュー記事はこちら
ワークマン ペルチェベストの口コミ・評判は?実際に釣りで使って分かったメリット・デメリット
そこで今回は、おたふく手袋のペルチェベストと比較してみました。
どちらも34℃の炎天下で実際に着用し、冷却性能やバッテリー持続時間、釣りでの使いやすさを同条件で比較しています。
結論|長時間使うならおたふく手袋、冷却性能重視ならワークマン
初めに結論ですがこの二つ、同じペルチェベストですが全くコンセプトの違う商品です。
それぞれの特徴を表にまとめてみました。
| 比較項目 | おたふく手袋 | ワークマン |
|---|---|---|
| 最低温度 | 6度 | 氷点下5度 |
| プレートの数 | 5個 | 7個 |
| 稼働時間(最大) | 8時間 | 6時間 |
| 価格 | 29,780円 | 29,800円 |
| 重量 | 1,030g | 1.220kg |
| おすすめな人 | 長時間稼動 | 冷却力重視 |
ペルチェベストを選ぶとき、プレートの温度と数が注目されがちで、この観点で見るとワークマンの方が優れているように見えるのですが、実はそう単純でもありません。
両者のイメージを端的にまとめると
ワークマン:冒険しつつも冷却性能に特化
おたふく手袋:現実的な稼働時間と温度を突き詰めた王道スタイル
といった感じ。

確かにワークマンのペルチェベストはプレートの温度も数も業界最高レベルなのですが、エネルギー消費が追いついておらず、バッテリーも表記よりも短い時間で切れてしまったり、交換用のバッテリーを常に持ち歩く必要があります。

一方おたふく手袋はワークマンのようなプレートの数や表面温度での派手さはないものの、1個のバッテリーで8時間程度を堅実に稼動する王道スタイル。
個人的には釣りは6時間以上することが多いので、派手さはなくても長時間稼動できるおたふく手袋のペルチェの方が釣りでは向いていると思っています。
おたふく手袋のペルチェベストのスペック
ここからはおたふく手袋のペルチェベストのスペックの紹介です。
ワークマンの最新モデルのペルチェベストの詳しいスペックについては下の記事で紹介しています。
ワークマン ペルチェベストの口コミ・評判は?実際に釣りで使って分かったメリット・デメリット

値段:29,780円
プレートの数:5個
プレートの温度:6度~18度
稼働時間:※下の表で紹介
サイズ:フリーサイズ(155cm~185cm)
本体重量:1031g(バッテリー+ベスト+プレート+コントローラー)
おたふく手袋のペルチェベスト、実は去年のモデルからパワーアップしていて、プレートの数は3→5個、またプレートの位置を首や背中など好きな位置に柔軟に組み替えられるようになりました。

箱には
- ベスト
- ペルチェプレート5個
- コントローラー2個
- バッテリー
- サコッシュ
- ネックカバー
- 説明書
が入っています。
続いてモードと稼働時間の表がこちら。
| モード | 冷却効果 | 表面温度 | 稼働時間(5基使用時) | 稼働時間(3基使用時) |
|---|---|---|---|---|
| ゆらぎノーマル | -17℃ | 18℃ | 8時間 | 9.5時間 |
| ゆらぎハイパワー | -22℃ | 13℃ | 6.5時間 | 8時間 |
| ハイパワー | -22℃ | 13℃ | 6時間 | 7.5時間 |
| ゆらぎブースト | -29℃ | 6℃ | 3.5時間 | 5.5時間 |
| ブースト | -29℃ | 6℃ | 3時間 | 5時間 |
| ゆらぎ暖 | ― | 43℃ | 16時間 | 22時間 |
一見複雑に見えますが、実際に使うのは5基使用時のモードの「ゆらぎ」とつくもののみ。
ゆらぎは「10分稼動→2分停止→10分稼動」を交互に繰り返すモードで、ペルチェベストは連続稼働すると背中がプレートの冷たさに慣れるため、それを防止するためのモードです。
基本はノーマルでもいいのですが、暑さに応じてハイパワーとブーストを使い分ける感じで、特に釣りではゆらぎハイパワーで6.5時間使うのが効果的に感じました。
外観をチェック
それでは外観をチェックしていきます。
まず組みあげた様子がこちら。

プレートが3個→5個に増えて配線がぐちゃぐちゃになると思ったのですが、予想に反してかなりすっきりしています。
ワークマンが7個でかなり複雑になっていたので、これなら組み替えて使うのも簡単そうです。
着用した様子がこちら

僕は身長172cmなのですが、サイズ的にはピッタリといった感じ。
丈はワークマンのものよりも長めです。

またワークマンのベストには伸縮性がないのですが、おたふくのベストには伸縮性があって動きやすいです。

腰の位置までには来ないようになっているので、ベルト型のライフジャケットを着用しても干渉しません。

これは釣り人としては嬉しいですね。
重量はやはりバッテリーとプレートなどなど、合計で1kg程度あるので初めは重く感じますが、着用しているうちに慣れてきました。

ちなみにワークマンのペルチェベストスペシャルエディションは1.22kgあるので、200gほど軽いです。

ペルチェプレートについてはワークマンと同じで、電源を入れると2-3秒度で冷たくなります。

稼働するとプレートを冷やすために排熱はするのですが、ワークマンのものよりも出力が低いせいか、排熱も控えめに感じました。
実際に使ってみた
それではおたふく手袋のペルチェベストを実際に使ってみました。

この日の気温は34度、ペルチェベストの検証にはピッタリの日です。
立っているだけで汗がじわっと滲み、日差しも強く危険な暑さなのですが、いざペルチェのスイッチを入れていきます。

すると3秒後くらいには背中に冷たいものが当たる感覚が!
この日はゆらぎのハイパワーで検証を開始、表面温度は13度のモードです。
あまりに暑いので、正直なところ「劇的に涼しい!」という感覚は残念ながらないのですが、体の汗が引いてきた感じがします。
敢えて15分、電源を切ってみた
ペルチェベストはファン付きウェアに比べて冷たさを感じにくいので「本当に意味あるのか?」と思ってしまう人もいるのですが、ここでは敢えて15分ほど電源を落としてみました。
すると

先ほどまではかいていなかった肘の内側が汗ばんできました。
またペルチェの当たっていない関係のなさそうな膝も

じわっと汗が滲んできました。
再度、ペルチェベストの電源を入れてみると

汗もしっかりと止まっていました。
効果は実感しにくいものの、体の負荷はしっかりと減らせているようです。
冷たさの感じ方の違い
ここでワークマンとの冷たさの違いについて。
ワークマンのペルチェプレートの強みは7個というプレートの数と氷点下5度という圧倒的な表面温度。

こちらは1週間ほど前の夏日に検証した内容ではあるのですが、これだけ冷却効果が高いとどう感じるのかというと…
正直なところ、こちらも着用して劇的に変わるという感想はなし。
これは風による爽快感があるファン付きウェアに対し、ある意味でペルチェベストというデバイスの限界のように感じます。
ただ効果を実感しにくいだけで、もしかしたらおたふくのペルチェベストよりも暑さによる体への負担を軽減してくれているかもしれませんね。
バッテリー持続時間を比較
続いてバッテリーの稼働時間について。
まずはおたふく手袋のペルチェとワークマンのペルチェの公表しているデータをそのまま記載します。
ワークマンペルチェベスト スペシャルエディション
| モード | バッテリー2個使用時 | バッテリー1個あたりの目安 |
|---|---|---|
| ゆらぎ強 | 5.2時間 | 約2.6時間 |
| ゆらぎ弱 | 6時間 | 約3時間 |
まずワークマンの公表ですが、バッテリー2個使用時というのは「途中で1個交換したときのデータ」です。
なのでバッテリー単体だと、その半分の時間となります。
おたふく手袋 ペルチェベスト
| モード | 表面温度 | 稼働時間 |
|---|---|---|
| ゆらぎノーマル | 18℃ | 8時間 |
| ゆらぎハイパワー | 13℃ | 6.5時間 |
| ゆらぎブースト | 6℃ | 3.5時間 |
おたふく手袋のペルチェベストは、実際によく使うのはゆらぎハイパワーで、その稼働時間は6.5時間。
スペック上はワークマンのゆらぎ弱でバッテリー2個使いした時と変わらないように見えます。
ですがここからが大事、スペック上は同じに見えても実際に使い比べると違った結果が見えてくるのです。
実際に使ってみると、表記よりも短いことが…
それでは実際に使ってみた稼働時間のデータをまとめてみます。
モードが揃っていないのですが、ワークマンのペルチェベストの強モードを稼動してみると、充電80%の状態でスタートして、30分でバッテリー残量は38%。
使用して1時間で0%となってしまいました。
80%の状態で1時間で使い切ったとのことだったので、割り返すと1時間15分程度。
メーカー公表が2時間だったので、ワークマンのペルチェは実際は表記よりも短いという結果となっています。
一方で、おたふくのペルチェベストはバッテリー90%で検証を開始して、初めの3.5時間はゆらぎハイパワー。この時点で残量は45%でした。
その後、ゆらぎブーストで1時間45分稼動したところバッテリーは0%に。
メーカー公表値をもとに計算すると、同じ条件では約4時間46分で切れる想定となるため、今回の検証では公表値を約29分上回りました。
以上の結果を踏まえると、カタログスペック上はあまり差がないように見えた2商品ですが、実際に使い比べてみるとワークマンは表記よりも短く、おたふくは表記よりも長持ちしたということで、バッテリーの観点だとおたふく手袋のペルチェベストの方が長時間の稼働には向いていそうです。
ペルチェベスト選びで失敗しないポイント
ここからはペルチェベスト選びで失敗しないポイントについて、僕の経験をもとにピックアップしてみました。
① 冷却性能だけで選ばない
まず一つ目が冷却性能だけで選ばないこと。
確かにプレートの数が多くて、表面温度が低い商品の方が優秀に見えるのですが、バッテリーの稼働時間が極端に短かったり、使用時に熱を持って強制停止されるケースもあるので、冷却性能の他に口コミなどでバッテリーの持ちやトラブルの有無を確認することが重要です。
ファン付きウェアとの違いを理解する
続いてファン付きウェアとの違いを理解すること。
どちらも暑さ対策の定番商品というので混同してしまいがちですが、ファン付きウェアがファンを回して風を送るのに対し、ペルチェベストがプレートを冷却して体を冷やすというもの。
ペルチェベストはファンのように風が当たるわけではないので、気温が30度以下の環境だとファン付きウェアの方が圧倒的に爽快感があります。
なのでファン付きウェアは初めて使う方は「お金をかけたのに全然冷たくない」とギャップを感じがちな商品です。
ただ気温が30度以上の場合だと送られてくる風が温風になることがあり、そのような猛暑日にはファン付きウェアの方が暑さ対策の効果があります。
詳しい比較については下の記事で行っているので、詳しく違いが知りたい方はこちらをご覧ください。
ファン付きウェアとペルチェベスト、どっちが涼しい?実際に使って違いを比較
釣りで使いやすいのはどっち?
さて、ワークマンとおたふく手袋のペルチェベスト、タイプが異なる商品ですが、釣りでの使いやすさを比較してみました。
ライフジャケットとの相性

ライフジャケットとの相性ですが、これは引き分け。
どちらもベルト型のライフジャケットに干渉しないので使いやすいです。
キャストのしやすさ
キャストのしやすさについてですが、これも引き分け。

どちらのウェアもキャスト時や他の釣りの動作で、邪魔だと感じることはありませんでした。
炎天下で6時間使うなら?

大きく差があると感じたのは、長時間の使用時。
やはりワークマンのペルチェベストは冷却性能は高いのですが、バッテリーを常に2台もちしないといけないのがネックですし、表記より稼働時間が短いのもマイナス要因。
ワークマンはバッテリー1個で6時間をしっかり稼働でき、釣りでは6時間程度は稼動して欲しいので、釣りで使うならおたふく手袋のペルチェベストの方が使いやすいと感じています。
まとめ
最後に、おたふく手袋とワークマンのペルチェベストの特徴をまとめてみました。
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| 長時間使いたい | おたふく手袋 |
| 冷たさ重視 | ワークマン |
| 釣り | おたふく手袋 |
| 屋外作業 | おたふく手袋 |
| 短時間の暑さ対策 | ワークマン |
おたふく手袋がおすすめな人
そこそこの冷却性能で、長時間使用したいという人はおたふく手袋のペルチェベストがオススメです。
特にタコ釣りやタチウオなど、夏の船釣りでは効果を発揮すると思います。
ワークマンがおすすめな人
とにかく冷却性能重視で、1-2時間の短時間の使用ならワークマンのペルチェベストがオススメです。
今回はおたふく手袋のペルチェベストを、ワークマンの最新モデルのペルチェベストと比較しながら紹介しました!
冷却性能を取るか、長時間の稼働を取るかで意見が分かれそうなところですが、同じペルチェベストでもメーカー間でコンセプトに違いがあるので、この夏にペルチェベストの導入を検討している人はぜひ参考にしてみてください!
よくある質問(FAQ)
ペルチェベストは本当に涼しい?
→ペルチェベストは涼しさ、冷たさを感じるアイテムというよりは「体を冷やして負担を減らす縁の下の力持ち」的なアイテムです。残念ながらファン付きウェアのようにわかりやすい清涼感はなく、値段の割に涼しくないという意見をよく見るのですが、汗の量が減ったり翌日の疲れ方が変わるので、体の負担は間違いなく軽減してくれています。
おたふく手袋とワークマンはどちらが冷えますか?
→冷却性能だとワークマンの方が高いと思います。ただし氷点下5度のモードでも夏場の使用では体が慣れてしまし、劇的に冷たいとは感じにくいと思いました。
ペルチェベストは何時間使えますか?
→モードによりますが、高出力で2-3時間程度、最大6-8時間程度です。
ファン付きウェアとどちらがおすすめですか?
→どちらか一方だけを買うならファン付きウェアをオススメしています。
詳しい理由はこちらの記事で紹介しています。
ファン付きウェアとペルチェベスト、どっちが涼しい?実際に使って違いを比較
真夏の釣りでも快適に使えますか?
→「エアコンの中みたいに涼しい」といったことはありませんが、常に体を冷やし続けてくれるので体への負担は間違いなく減らしてくれます。ちなみにファン付きウェアとペルチェベストを組み合わせると劇的に快適になります笑
