夏が年々厳しさを増しているということで、釣りでも空調服やペルチェベストの導入を検討している方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、Amazonで売っている「ペルチェベスト+空調服」がセットになった1万円の冷却ウェアが釣りで使えるのかレビューしてみました。
【1万円以下】格安ペルチェ+空調服を実際に釣りで使ってみた!
OYH 冷却ベストの概要

商品名:OYH 冷却ベスト
値段:9,999円(税込)※執筆時点のAmazonの値段です
重量:430g
バッテリー容量:10,000mAh
稼働時間:弱モード6時間、中モード5時間、強モード4時間
今回紹介するのはOYHの冷却ベストです。
こちらは空調服とペルチェベストが一体になって1万円程度と、非常に手ごろな価格の冷却ウェア。
空調服とペルチェベストがごっちゃになっている方もいると思うので、簡単に役割を整理してみました。
- 空調服→ファンがついた服で、体に風を送ってくれる。ただし気温が高いと送られてくる風自体が温風となり涼しくない
- ペルチェベスト→電源を入れると金属のプレートが冷却され、直接体を冷やしてくれる
近年の暑さ対策では、ペルチェベストで冷やした空気を空調服で循環させるというのがトレンドになっているのですが、空調服もペルチェベストも単体でそれぞれ1-2万円程度するので、二つ揃えようとすると2-4万円程度かかってしまうもの。
ですがOHYの冷却ベストはこの二つが一体になって1万円程度なので、これが使えるアイテムであればぜひ使いたいものですが、あまりに安すぎて不安になってしまうレベルですよね。
この記事ではこちらのアイテムが夏の釣りで使えるのか、また安さの理由などについて紹介したいと思います。
外観をチェック
まずは外観をチェックしていきます。

購入後は冷却ベスト、バッテリーが箱に入って届きます。
説明書は同梱されていないのですが、使用方法がシンプルなので操作に困ることはありません笑
本体にはペルチェが背中の中心部に一つと、両サイドにファンが二つ付いています。

こちらのベストは中が空洞になっていて、ペルチェで冷やした空気がウェアの中の空洞を循環し11個の丸い穴から体を冷やしてくれます。
操作は簡単で、付属のコントローラーの電源ボタンを押せば

ペルチェの冷却とファンの回転が同時に起動します。
触ってみるとわずか1-2秒後にはペルチェがひんやり!

冷気で指の形がくっきりと残っています。
着用した様子がこちら

身長172cmの僕が着用したところ、腰上あたりまでで短めの丈になっています。
後述しますが、この短めの丈感が釣りで使うには絶妙な長さなのです。

裏側は白色のデザインとなっています。
重さが430gとのことで、着用してみると他の空調服やペルチェよりも軽く、長時間着用しても疲れにく感じます。
実際に釣りで使ってみた

それでは実際にOHYの冷却ベストを着用して釣りをしてみました。
この日の気温は34度と、近年の夏らしい猛暑日です。
立っているだけでじわっと汗がにじんでくるような暑さですが、果たして効果はあるのでしょうか?

いざ電源を入れてみます。
すると

「え、これ涼しい!」
電源を入れて1-2秒後にはひんやりとした風が背中をめぐり、体を冷やしてくれます!
流石はペルチェと空調服が一体のウェアです。
1時間後
OHYの冷却ウェアを着用して1時間が経過しました。

さすがに冷房の中にいるほど涼しいといった感じはしませんが、しっかりと効果を感じています。
体を常に冷やし続けているせいか、電源を入れるまでは体にじわっとかいていた汗も、冷却ベストの電源を入れてからは明らかに汗の量が減っています。
1時間も使用しているとはじめほどの涼しさを感じなくなる瞬間もあるのですが、体が冷たさに慣れているだけで背中を触るとしっかり冷えていました。
ベストの重さは気にならず、釣りの動きも妨げないため、今のところはとても快適です。
2時間後
冷却ベストの電源を入れてから2時間が経過しました。

暑さが増して顔に汗をかいているものの、先ほどと変わらず快適に釣りができています。
この気温なら1時間も釣りをすれば心が折れてしまうものですが、夏バテもなくまだまだ釣りができるといった感じ。
弱モードで使用しているのですが、2時間使ってもバッテリーの目盛りは減ってないので、バッテリーの持ちも良好です。

また丈感についてもちょうどよく、腰巻型のライフジャケットを着用しても干渉しないので動きやすいです。
試しに電源を切ってみると…
冷却ウェアの性能をチェックするために、敢えて電源をオフにしてみることに。

このまましばらく釣りを続けてみると、10分後には異変が。

先ほどまで顔以外には汗をかいていなかったのですが、電源を落としてものの10分で腕にじわっと汗をかき始めたのです。
着用時には気が付かなかったのですが、やはり常に体を冷やし続けているというのは相当な効果があるもので、着用時は体への負担が軽減されていることがよくわかります。
ちなみにその後、再度電源を入れると涼しい風が背中をめぐるのを感じ、しっかりと体が冷やされていることを感じました。
その後も着用を続けたところ、ちょうど6時間程度でバッテリーが切れたので、バッテリーも表記通りで正しそうですね。
気になるところ、安さの理由は?
夏の釣りで普通に使えたOHYの冷却ベストですが、やはり気になるのが安さの理由ですよね。
使っていると安さの理由もちゃんと見えてきました。
ペルチェの性能が他社製品よりやや低め
一つ目はペルチェ自体の性能が、他社製品よりもやや低めであること。

一般的なペルチェベストは、ペルチェの温度を何段階かで変えられるので、冷却モードだけでも3段階くらいモードはありますし、逆に温めることもでき冬にも使うことができます。
一方OHYの冷却ベストはモードを変えてもペルチェの温度は変えることができません。
ペルチェの温度も他社製品の中か弱モードくらいですし、温めることもできないので夏専用といった感じ。
ただ需要があるのは冬よりも夏ですし、夏でも涼しさを感じられるので、ペルチェの温度が変えられないとしてもここまで値段が下がるならアリだと思います。
ベストのポケットが小さい
続いて、ベストのポケットが小さいこと。

ベストにはバッテリーを収納する専用のポケットがあるのですが、バッテリーのサイズに対して深さが微妙に足りないので

マジックテープがギリギリ届かないのです…
あと2cm長ければ普通に届くだけに、これは非常に惜しいですね。
マジックテープがない状態だと、かがんだ時にバッテリーがするっと飛び出してしまいます。
加工すれば問題なく使えるものの、最初から長さが合っていればもっと使いやすいだけに惜しいですね。
バッテリーが他社製よりも小さい
3つ目はバッテリーの容量。
他社製ペルチェベストはバッテリー容量が20,000mAhが多いのに対し、OHYの冷却ベストは10,000mAh。

確かにコンパクトで軽いので着用時に疲れにくいメリットはあるのですが、バッテリー容量のせいでペルチェの温度変更機能を諦めた、などの理由もあるかもしれませんね。
プレートの数も少なめ
最後にプレートの数が少なめであること。
2万円程度のペルチェベストは冷却プレートが3-5か所ついているのですが、OHYのプレートは背中の一か所のみ。
このあたりも価格が安い理由となっていそうですね。
ここまで安さの理由や気になるところについて触れましたが、個人的には価格とパフォーマンスのバランスを考えるとアリな商品だと思います。
確かに他社製品に比べてバッテリー、ペルチェの数、ペルチェの性能は低いものの、夏の釣りでもしっかり効果を実感することができましたし、稼働時間も十分だったので、費用を抑えて暑さ対策をしたい方にはピッタリのアイテムだと思いました。
今回はOHYの冷却ベストについて紹介しました!
チニングやサーフ、船釣りなど炎天下の釣りにピッタリのアイテムなので、安価で暑さ対策をしたいという方はぜひチェックしてみてください。