近年、釣り人の間で人気が急上昇している「サワラのブレードジギング」。
ただ巻き主体なので難しい操作は不要ですし、ガツンとしたサワラの強烈な引き、そして脂が乗った大型のサワラの味は一度食べると本当に美味しいです…!
今回は、サワラのブレードジギングにこれから挑戦したい方に向けて、タックル選びから釣り方、釣れない時の対策までを徹底解説します。
サワラブレードジギング入門|初心者でも狙える釣り方とタックル選びを徹底解説
ブレードジギングとは?サワラとの相性が抜群な理由

ブレードジギングとは、メタルジグに金属ブレードを装着したルアーを使う釣り方。
ブレードが水中でキラキラと光を反射しながら回転することで、光と波動でサワラにアピールします。
通常のジギングはジグをしゃくり上げる縦方向の釣りですが、ブレードジギングはキャストして巻いてくる横の釣りで、浮袋がなく横方向の動きを得意とするサワラとの相性も抜群。
しかも操作はシンプルなので、初心者でも十分に楽しめるのが大きな魅力です。
サワラブレードジギングに最適なタックル
サワラキャスティングは少し特殊な釣りで、タックル選びで釣りの快適さが変わり釣果に直結してしまいす。
ここからは失敗しないサワラキャスティングのタックル選びのポイントについて紹介します。
ロッド
- 長さ:6〜7ft前後
- パワー:L〜Mクラス
- 適合ウェイト:20g~60g
サワラはとにかくバラシが多い釣りなので、硬すぎるロッドはNG。
サワラの不規則な動きに対応できる柔らかさが必要で、シーバスロッドなどの代用ではなくサワラキャスティング用のロッドを選んだ方がいいです。
また高速巻きを多用するため、グリップを脇に挟めるグリップ長が長いものを選ぶのは必須。
僕が使っているのはジャクソンのオーシャンゲートJOG-702L-K OCというロッドを使っています。
グリップの部分で継ぐため仕舞い寸法が長いのですが、使用面では問題なく使えています。
ロッドの長さは釣り船によっても変わってくるものの6-7ftが一般的。
適合ウェイトもポイントや天候によっても変わってきますが、20-60gのルアーを使うことが多いので、これらのウェイトが投げられると良いかと思います。
リール
- スピニングリール:5000〜6000番クラス
- 巻取り量:95cm以上推奨
リールもブレードジギングの超重要アイテムで、高速巻きに対応していないと失敗します。
一番に見るべきところは糸巻量で、ハンドル1回転で95cm以上のモデルを選ぶと高速巻きがしやすいです。
大手の国産リールで手ごろなものだと、シマノの21ナスキー5000XGやダイワの23レガリス5000CXHだと巻取り量も105cmほどあります。
ラインとリーダー
- メインライン:PE1.5号
- リーダー:フロロ30〜40lb
PEラインは船で指定があるケースも多いですが、サワラのパワー自体はブリやヒラマサといった青物よりも弱いのでPE1.5号であれば十分キャッチできます。
サワラは歯が鋭く使用するルアーも高価なのでカットされたくない物ですが、リーダーを太くしたところでカットされる上に食いが落ちるだけというケースもあるので、フロロの30-40lbを使用しています。
おすすめのブレードジグとカラー選び
続いてブレードジグでオススメのルアーについて。
地域や釣り船によってもオススメしているルアーが違うので釣り船の意見を優先して欲しいのですが、個人的にはアクアウェーブのメタルマジックTGがあれば十分だと思っています。
というか、他のジグも試していますがこれでしか釣れたことがありません笑
TG(タングステン)製のルアーは鉛製に比べて倍ほどの高価なルアーですが、同じ重さでもシルエットが小さく、浮き上がりも遅いため高速巻きでは完全に有利。

同じ重さの鉛製ジグと比べてもかなりの差があります。
タングステン製ジグは高いものの、ケチって鉛しか用意しないと釣果がゼロなんてこともあるのでここはしっかりお金をかけた方がよいです。
カラーについてはその日のうちでも当たりカラーが変わるほどなので何とも言えないのですが、個人的にはイワシ系、ピンク系、オレンジ系あたりが強いように感じます。
重さは天候やポイントによっても変わりますが、僕のよく乗る船だと基本は40gで、風が強い時や浮き上がりを遅くしたい時などには50gも使用します。
基本の釣り方とアクション
ブレードジギングの基本はシンプルにまとめると「キャストして巻くだけ」
なのでパターンがハマれば初心者の方も連発できるチャンスがあります!
1️⃣ キャスト&カウントダウン
キャストして着水後、カウントで狙いたいレンジを決めます。
船長から釣り場の深さやベイトのいる層について指示があると思うので、初めは船長の指示に従ってみましょう。
例えば20秒で着底するようなシチュエーションでベイトが中層にいる場合、10~15秒ほど沈めてから巻き始めます。
ちなみに着底については糸を軽く指で抑えながらルアーを落としていると、フッと糸が緩む瞬間があるのでそれが着底の合図です。
2️⃣ ただ巻き
狙いたいレンジまでルアーを沈めたら、ルアーを巻き始めます。
基本は全力の高速巻きです。
僕がよく乗る船長からは「腕が千切れるくらい早く巻け」と言われています笑
3️⃣ 巻き速度を変化させる
高速巻きで反応がない場合、少しスピードを遅くするなど巻き速度を変化させてみます。
ただし高速巻きの方が反応がいいことが多いので、基本はあくまで高速巻き。
他にも「着底後は少しゆっくり」→「3巻きほどしてから高速巻き」に切り替えると効果的なこともあります。
サワラが釣れる時期とポイント
サワラは季節によって釣りやすいタイミングがはっきりしています。
関東では秋~晩秋がメインとなってきますが、シーズンによっても少し印象が異なる気がします。
- 初秋(8月末~9月末):シーズン序盤、ベイトも小さくブレードジギングが有利
- 中秋(10月~11月中旬):シーズン最盛期、ブレードジギングだけでなくミノーにも反応が良くなる
- 晩秋(11月下旬~12月上旬):サワラが沖に移動して数が減少。ブレードよりもミノー優勢なことも
地域差がある他、年によってもズレはあるものの、概ねこんな感じの傾向がある気がします。
ブレードジギングで狙うなら晩秋は厳しいことも多いので、数釣りがしやすい中秋に通うのがオススメです。
⚠️ 釣れないときのチェックポイント
高速巻きしているのに全然釣れない、同じジグを投げているのに釣れないという方は下のポイントを見直してみてください。
- 釣れている人と同じ距離を投げているか?
→ 実は巻きスピードだけでなくサワラはルアーの泳ぐ「角度」を見ていることも。遠くに投げると水平に近く、足元に落とすと縦に近い角度で泳ぐので、よく釣れている人と同じ距離・レンジを狙って投げてみてください。 - 巻きスピードは遅くないか?
→ ハンドルを巻く速度が同じに見えても、リールの巻取り量の違いでルアーの速度が随分違うことも。もっと早くしてみたり、遅くしてみるなど変化をつけてみましょう。 - カラーを外していないか
→ やはり日によってヒットルアーが変わってくるもので、特定のカラーに釣果が集中することも良くあります。幅広いシチュエーションに対応するために、なるべくイワシ系、ピンク系、オレンジ系などの異なるカラーを揃えるようにしましょう。 - ロッドアクションは?
→ ただ巻きでOKと言われるブレードジギングでも、実は無意識のうちに穂先が暴れて意図しないアクションがついてしまっていることも。逆に穂先が暴れた方が釣れる日もあるので、よく釣れている人の穂先についても確認してみましょう。
バラシ対策について
最後にバラシ対策について。
サワラといえば非常にバラシが多いことで有名ですが、実は下のポイントに気を付けることでバラシを減らすことができます。(それでもバラしはありますが笑)
対策①ダブルフックを使う
一つ目はダブルフックを使用すること。

メタルマジックを始め多くのブレードジグはシングルフックが標準装備ですが、これをダブルフックに変えることでバラシがかなり減ります!
有名どころなのがヴァンフックのダブルフック。
僕も今までシングルフックを使っていたのですが、ダブルに変えると多少サワラが暴れてもバラさなかったので安心してファイトできます。
対策②アワセを入れない
二つ目はアワセを入れないこと。
アワセは釣りの基本なので意外に思う方もいるかもしれませんが、サワラ釣りでは有名な話。
サワラは身が柔らかく切れやすいので、僕もアワセを入れてバラしたことが何度もあります…
ロッドをあおってアワセを入れなくても、大抵はリールのハンドルを巻く力でサワラの口を貫通できているので、アタリがあってもテンションを緩めずに巻き続けましょう。
対策③ロッドの力で寄せない
3つ目はロッドの力で強引に寄せないこと。
これも他の釣りでは意外かもしれませんが、サワラはロッドの力で強引に寄せた際に不規則な動きをしてバラしてしまうことが本当に多いです。
なのでサワラを釣る時にはシーバスなどよりも弱めに設定しておいて、かかった時には穂先をサワラに向けてリールの力で寄せるとばらしにくくなります。
サワラはテンションを緩めるとバレるので、ドラグが出ていてもリールを巻き続けるようにしましょう。
✅ まとめ:ブレードジギングはサワラ入門に最適!
ブレードジギングはただ巻きが中心なので、初心者にもチャンスがある夢のある釣り。
高速巻きをしている時にガツンと当たった時のワクワク感は堪らないですし、秋の脂の乗ったサワラも本当に美味しいです。
興味がある方はこの秋にぜひトライしてみてはいかがでしょうか?
釣ったサワラのオススメの調理法についても下の記事で紹介しているので、気になる方はこちらもご覧ください!



















