釣りをしているとネットやSNSでよく見かける「ロッド折れ」
実は筆者は不注意で枝に引っ掛けて穂先を折ってしまったことはあれど、ガッツリと折ったことはことはなかったのですが、遂にこの前、やらかしてしまいました。

俺の愛しのKO-Ⅲ
これで数々のバスやクロダイを釣り上げてきたというのに

まさかの自転車釣行の途中にポールに引っ掛けてバキッと折ってしまったのです…
愛刀、KOーⅢの詳細なインプレはこちら
KINGDOM KOⅢ C662Mレビュー|国産級素材を採用した高感度チニングロッド
値段は1万円程度と高くはないのですが、使いやすくてデザインもいいですし、何より思い入れがあるので、今回はこちらのロッドが直せないのか、調べてトライしてみることにしました。
ロッドが直せる折れ方、直せない折れ方
まず初めに、ロッドが折れた時に直せるかどうかですが、一番大事なのはその折れ方。
ということで、直せる折れ方と直せない折れ方をまとめてみました。
| 折れた部位 | 修理のしやすさ | 理由 |
|---|---|---|
| バット(グリップ付近) | ◎ 修理しやすい | 元々あまり曲がらないため、インロー補強の影響が少なく、修理後も実用性を保ちやすい。 |
| ティップ先端(先端1〜2cm程度) | ○ 修理しやすい | 修理しやすく、実釣への影響も比較的小さい。ただし繊細な釣りでは感度やキャストフィールが下がる。 |
| ベリー(ロッド中央付近) | △ 修理は可能だが注意 | 最もよく曲がる部分のため、インロー補強をすると曲がり方が変わり、本来の性能を損ないやすい。 |
結論として
- グリップ付近:問題なく修理できる
- ティップ:繊細な釣りでは感度やキャスト感が落ちるけど修理できる
- 中央部:修理後に著しく性能が落ちる為、買い替えた方がいい
とのことです。
ちなみに今回、僕が折った部分を確認してみると

グリップにかなり近い部分で、これなら修理後も問題なく使用できそう!
ロッドを折ってしまったのはショックでしたが、まずは修理ができそうで一安心です。
ちなみに穂先が折れたケースについては下の記事で紹介しています。
自分でできる!穂先が折れた竿を100均アイテムで補修する方法
破損した断面をチェック
続いて確認したいのが破損個所の断面。
ロッドの修理の大まかな手順は
折れた部分のトリミング
↓
断面のやすりがけ
↓
インロー芯の挿入
↓
接着
の順に行われるのですが、破損個所の状態によって、ロッドをどれだけ切るかが決まってきます。
ロッドの破損状態については、具体的にはこんな感じです。
| 断面の状態 | 修理のしやすさ | トリミングの目安 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 横にきれいに折れている | ◎ 修理しやすい | 少しでOK | 傷んだ部分が少ないため、最小限のトリミングで健全なブランクスを残せる。 |
| 縦に裂けている | △ 修理は可能 | 広範囲のトリミングが必要 | 見た目以上に繊維へダメージが広がっていることが多く、傷んだ部分を十分に取り除く必要がある。 |
| 断面が潰れている | △〜× 状態による | 広範囲のトリミングが必要 | カーボン繊維が押し潰されて強度が低下しているため、変形した部分を残すと再び折れやすくなる。 |
修理で大事なのは、傷んだカーボンを残さないこと。
ロッドは見た目がきれいでも、折れた衝撃でカーボン繊維に細かな傷が入っていることがあり、その状態で修理すると、強度が大きく低下し、同じ場所で再び折れてしまう原因になります。
そのため断面がきれいに折れている場合は少しだけトリミングすれば十分ですが、縦に裂けたり潰れたりしている場合は、傷んだ部分を思い切って切り落とすことが重要です。
僕の今回のケースは本当に恵まれていて、きれいにポキっと折れてくれていたので、ロッドの長さも殆ど変えずに済みそうです。
ロッド修理に必要なもの
次にロッド修理に必要なものについて。
今回はこちらのアイテムを揃えてみました。
インロー芯
2ピースのロッドの継ぎ目によく刺さっているヤツです。

今回は楽天でロッドビルドで有名なJUSTACEのものを購入したのですが、インロー芯なら太さが合えば何でもいいと思います。
インロー芯の選び方については下で詳しく紹介します。
サンドペーパー

続いてサンドペーパーです。
トリミングした断面を滑らかにするために使用します。
今回は家にあった100均のサンドペーパーを使用しました。
糸鋸

続いて糸鋸。
こちらも家にあった100均の糸鋸を使用しました。
ただ切れ味が綺麗な方が修理がしやすいので、いいのこぎりがある方はそちらを使ってください。
エポキシ接着剤

最後にエポキシ接着剤。
これは結構大事で、釣り用ということもあり耐水性はもちろんのこと、耐久性も重視されるので通常の接着剤では耐えられません。
僕が使ったのはニッペのエポキシ接着剤です。
ロッドの断面をトリミング
では早速、修理をしていきましょう。
まずはロッドの断面を見て、破損した部分を切り落とします。

今回は断面も潰れておらず、きれいに折れてくれているので、1cmほどカットしていきます。

カーボンは縦に繊維状になっているので、あまり力を入れて切ると破損個所から傷が広がるので要注意。
なるべく力を入れずに切り落とすようにします。
そしてカットした様子がこちら。

そこそこきれいに切れたのですが、断面が平らではないので、ヤスリがけをして断面を整えます。

反対側も同様にカット→やすりがけをすればOK。
このタイミングで、ロッドの内径を測ります。
大事なことなのでもう一度書きます。
「内径」です。
ロッドの穴にインロー芯を入れて補強するのですが、当然ながらインロー芯が細すぎても太すぎても修理は出来ません。
間違って外径を測ると、インロー芯が太すぎて入らないので、必ず内径を控えておきましょう。
今回は測ってみると7.6mmでした。
インロー芯を注文
続いて測った内径をもとに、インロー芯を注文します。
ちょうどピッタリ合う太さはなかなかないと思いますが、今回は外径7.5mmのインロー芯を購入しました。

少し細い場合には、エポキシ接着剤を塗って乾いた時の厚みでちょうど良くなるので、このくらいの太さがベストです。
逆に少し太い場合は、インロー芯をやすりで削って細くする場合もあります。
試しに折れたロッドにインロー芯を入れてみると

スポッとハマりました!
おおお、これならいけそうな気がする…!
エポキシ接着剤で接着
ここからは接着剤で固定していきます。

エポキシ接着剤は臭いがキツいので、必ず換気するか屋外で作業しましょう。
まずはエポキシ接着剤を混ぜ合わせて

たっぷりとインロー芯に塗ります。

そしてロッドに差し込みます。

おおおお、遂に修理してる感ある…!
あとは反対側も差し込むだけ。

これで見た目は完全に直りました!
ただこのままだと、キャストをするとスポっと抜けてしまうので、48時間ほど接着します。
遂に復活!気になる耐久性は?
さて、完成したロッドがこちら。

ぱっと見はもう、折れたロッドだと思えません。
ロッドの文字をよく見てみると、Line Wtのあとの文字が消えていますが、1-2cmほどしか短くなっていないので見た目はバッチリ。
では完成したロッドを振ってみます。

まずは6.5gくらいのアベンタクローラーバゼルをキャストしてみると

おおおお!完璧!
こちらのロッド、ルアーウェイトが3.5g~18gでありながら、軽量ルアーもしっかり投げれるところが魅力なのですが、その利点を修理後もしっかり残しているではありませんか。
おかえり、愛刀…

続いて13.5gのルアーをキャストしていきます。
このタックルでは基本的にこれ以上のルアーはキャストしないので、これが投げられれば十分。
フルキャストしてみると

こちらも問題なくキャストできました!
初めからフルキャストは少し怖かったのですが、何回か投げてみて問題なさそうだったので、フルキャストも試したところ完璧。
これはもう完全復活といってよいでしょう。
ちなみにメタルバイブを投げ続けていると

ズーンと重くて力強い引きが
姿は見えませんが、恐らくコイでしょう。
ファイトの途中でフッと軽くなってしまいましたが、これだけの重さでもロッドは無事。
キャストだけでなく負荷のテストもできたので、修理は大成功といって良さそうですね。
タモが折れた時も同じように直せます
今回はロッドが折れた時の修理法について紹介しましたが、実はタモが折れた時も直せるケースがあります。

過去に折れたタモを修理している記事をアップしているので、気になる方はこちらも参考にしてみてください。
折れたタモを捨てる前に!100均アイテムを使って自分で直す方法
まとめ
今回の内容を簡単にまとめてみました!
まずロッドが折れた場合についてですが、
- 穂先:ライトゲームは性能が落ちるかもしれないが修理可能
- グリップ付近:性能の低下はあまりなく修理可能
- 中央付近:ロッドの性能低下が起こりやすいので、買い替え推奨
といった感じで、穂先やグリップ付近なら直せる可能性があります。
修理の手順もシンプルですし、必要な道具も安価で揃えられるので、もしロッドが折れてしまった方は、ぜひ捨てる前に修理できないか確認してみてはいかがでしょうか?
FAQ
①折れたロッドは修理すれば元通りになりますか?
A. 完全に元通りになるわけではありません。
インロー補強を行うと強度は回復しますが、修理した部分は曲がり方が変化します。特にベリー(ロッド中央)のようによく曲がる部分では、本来のアクションが変わる可能性があります。一方で、バット付近なら影響はほぼありませんし、ティップならインロー芯を入れずに修理します。先端が折れると感度が下がりやすいので、ライトゲームは要注意です。シーバスくらいなら問題ありません。
②折れたロッドは接着剤だけで修理できますか?
A. 接着剤だけでの修理はおすすめできません。
接着剤だけでは十分な強度を確保しにくく、再び同じ場所で折れる可能性があります。一般的には、インロー補強を行ったうえでエポキシ接着剤で固定する方法が多く採用されています。
③修理したロッドで大物を釣っても大丈夫ですか?
A. 修理した場所や破損状況によります。
バット付近やティップ先端の修理であれば実釣できるケースもありますが、修理後のロッドは新品と同じ強度ではありません。特に大型魚とのファイトが前提の釣りでは、買い替えた方がいいかもしれません。
④インロー棒のサイズはどう選べばいいですか?
A. ロッドの内径より少し細いものを選ぶのが基本です。
内径とほぼ同じサイズでは入りにくく、逆に細すぎると強度が落ちる原因になります。少し余裕のあるサイズを選び、エポキシ接着剤で隙間を埋めながら固定するときれいに仕上がります。
⑤修理できないロッドはありますか?
A. はい、修理が難しいケースもあります。
ブランクスが広範囲に潰れている場合や、縦方向に大きく裂けている場合は、傷んだ部分を大きく切り落とす必要があります。その結果、ロッド本来の性能を大きく損なうこともあるため、買い替えを検討したほうが良いケースもあります。
⑥メーカー修理と自分で修理するならどちらがおすすめですか?
A. 高価なロッドや保証が残っている場合は、まずメーカー修理を確認することをおすすめします。
一方で、保証期間が過ぎている場合や修理費用が高額になる場合は、自分で修理することで費用を抑えられることがあります。ただし、作業は自己責任となるため、十分に手順を確認してから行いましょう。
Q. 折れたロッドは捨てるしかありませんか?
A. いいえ、折れた場所によっては十分修理できる可能性があります。
特にバット付近やティップ先端の破損は、インロー補強によって再び使えるようになるケースも珍しくありません。一方で、ロッド中央(ベリー)の破損やブランクスが大きく潰れている場合は、修理後の性能低下が大きくなるため、修理と買い替えを比較して判断するのがおすすめです。


















