「雨が降ると魚が釣れやすくなる」という話を聞くことがありますが、その話を信じて釣りに出かけたものの、シーバスやクロダイ、ブラックバス等の魚が全然釣れなかったという経験はありませんか?
実は雨が降っていること自体は釣りにプラスに働くことが多いのも事実ですが、釣りに行くべき場所やタイミングにコツがあったりと、雨の日の釣りにはいくつかの抑えるべきポイントがあります。
そこで今回は「雨の日は魚が釣れる」といわれる理由や、雨の日の攻略ポイントについて紹介します。
雨の日の釣りは釣れる?釣れる日の条件や、雨の釣りの攻略方法を徹底解説
雨の日が釣れると言われる理由
まずは雨の日は魚が釣れると言われる理由についておさらいします。
雨の日に魚が釣れると言われる理由については、ざっとまとめると以下の4点です。
- 魚の警戒心が弱まるから
雨の日は晴れの日よりも上空から水の中の様子が見えにくくなるので、鳥に上空から捕食されるリスクが減って魚がより積極的に捕食するようになります - エサが上流から流されてくるから
雨の増水で流れが強くなるので、上流から流されてくるエサを積極的に捕食するようになります - 濁りで魚を騙しやすくなるから
濁りが入ることで魚から釣り人が発見されにくくなったり、ルアーを見切られにくくなるので、特に透明度の高いところは普段より魚が釣りやすくなります - 水中の酸素量が増えて活性が上がるから
雨が降ることで水中に溶け込む酸素の量が増えるので、魚が積極的に捕食するようになります
上記はネット上でもよく言われることですが、僕も雨の力に助けられて魚を釣ることを実感しているので、雨が釣りにプラスの影響を与えることは間違いなくあると思います。
雨が降っているのに魚が釣れない理由
ではなぜ雨の日は釣れると言われているものの、実際に出かけてみると思ったよりも釣れないのでしょうか?
それは雨の日に魚を釣るために大事なことを見落としているから。
なぜかあまり語られることがないのですが、晴れている日と違って雨の日は魚の居場所が変わります。
雨の日に魚が釣れないと悩んでいる方も、思い返してみると晴れの日と同じポイントに通ってないでしょうか?
魚はその時々の水温や流れ、ベイトの集まる場所などの条件に応じて、その時に最も居心地のいい場所に移動しています。
なので普段は釣れる場所でも雨の日にはもっと魚にとって居心地のいい場所があれば魚はいなくなってしまいますし、反対に普段は釣れないポイントでも、雨の日に釣れる条件が整っていれば雨の日限定の有望ポイントに変わることもあります。
雨の日に魚がいる場所は?
では雨の日に魚が集まる場所はどのような場所なのでしょうか?
ここからは対象魚などによっても変わってきますが、代表的な雨の日に魚が集まるポイントについて紹介します。
その① 流れ込み
雨の日に必ず狙いたいのが、流れ込みです。
代表的な流れ込みスポットには堰、水門、川の合流地点などがありますが、とにかく水の集まるところを集中的に狙います。
というのも雨で増水していると、遊泳力の弱いベイトは上流から勝手に流されてくるので、流れの集まる場所はシーバスやクロダイにとってエサをイージーに捕食できる激熱スポットなんです。
シーバスやクロダイにとってこれほど居心地のいい場所はないので、当然たくさんの魚が集まってきます。
その② 河口
二つ目のポイントは河口です。
河口は上流からベイトが流されてくるのは当然のこと、この流されてくるベイトを求めて海からシーバスやクロダイが川に遡上する通り道。
なので当然、多くの魚がこの河口を通過することになります。
特に海から入ってきた魚は居付きの魚よりもスレていない傾向があり、群れに当たれば連発することもあります。
その③ ワンド
3つ目のポイントはワンドです。
先ほどの2つはシーバスやクロダイのポイントですが、このワンドは主にブラックバスがメインのターゲット。(シーバスも入ってくることもあります)
ワンドは河川の本流から分岐した流れの緩い場所になっていることが多いのですが、増水した河川ではバスなどの遊泳力の低い魚は避難するために流れの緩いワンドに入ってきます。
またワンドは強い流れから避難できる他、同様に避難してきた遊泳力の低い小魚が集まるパラダイス状態でもあるので、集まる場所が分かれば高確率で釣り上げることができます。
雨の日に釣れるタイミング
続いて雨の日に魚が釣れるタイミングについて紹介します。
釣りでは基本的に朝マヅメや夕マヅメの時間が良いと言われていますが、雨の日であればマズメよりも潮汐の方が重要で、潮が下げているタイミングが圧倒的に狙い目です。
というのも、先ほども説明した通りシーバスやクロダイは雨の日は上流から流されてくるベイトに関心があるので、ベイトが流されるには下げ潮が必要です。
下げ潮のタイミングであれば、普段はなかなか釣れない真昼間でも釣れることが普通にあります。
逆に下げ潮から潮止まりに入ると、ついさっきまでの好反応が嘘のようになくなり、全く釣れなくなります。
ちなみに雨の日にエントリーするタイミングについては場所によってタイムラグがあると思っていて、河口は海から近いこともあり雨が降り始めてから1-2時間後でも魚が入ってくることがあるのですが、例えば河口から10kmも離れているポイントでは魚が入ってくるまでに時間がかかるので、雨が降った翌日くらいに入るのがちょうどよいポイントもあります。
ポイントやタイミングについては場所ごとに変わってくるので、普段から「ここは雨の日によさそうだ」とアンテナを張っていくつか見つけておくことが重要です。
雨の日にオススメの釣り方&ルアー
ここからは雨の日にオススメの釣り方とルアーについて紹介します。
雨の日は濁りが入って魚からルアーを見つけにくくなっているので、
- シルエットの大きさ
- 目立つカラー
- 波動
のいずれかで目立って魚に見つけてもらうことを意識しています。
その中でも特にオススメしたいのが、バイブレーションを使った波動でアピールする釣りです。
遠投できるので広範囲を効率よく探れる上に、手返しが良く、また操作が簡単なので初心者の方にもオススメです。
釣り方は簡単で、バイブレーションを遠投して広範囲を探るだけ。
まずは表層を高速巻きして、反応がなければ徐々にレンジを下げていきます。
反応がなければルアーのスピードを遅くしたり、ルアーのサイズを落としたり、カラーを変えていろいろ試します。
場所については河口や水門周りを広く探るのがオススメです。
バイブレーションの中でも特にオススメしたいのが、ベーシックジャパンのWAVER58S
売価は釣具屋で600‐700円程度でありながら、非常に良く釣れるルアーで僕が一番愛用しているバイブレーションです。
鉛を樹脂のボディでコーティングしているので樹脂でありながら非常に良く飛びます。
メタルバイブよりも波動やフラッシングが控えめなので、スレたポイントではオススメです。
またWAVER58S以外でオススメしたいのが、同じくベーシックジャパンのメタルマスター14g
14gという重さの割には非常に小さいシルエットをしているので、口の小さいクロダイでも十分使えます。
アイが3つあるのですが、高速巻きをしたい時には一番前のアイに、ゆっくり巻きたい時には後ろのアイに取り付けることで状況に応じて使い分けることができます。
WAVER58Sよりも波動やフラッシングでアピールを高めたいときにオススメです。
今回は雨の日が釣れると言われる理由や、雨の日の釣りで押さえるべきポイントについて紹介しました。
雨の日に魚が集まるポイントや釣れるタイミングを見つけるまでには時間がかかりますが、一度パターンを掴んでしまえば再現性があるのが雨の日の釣りなので、釣れなくて悩んでいる方はぜひ参考にしてみて下さい。